20年前に「500万円」で購入したスポーツカーを買取査定したら「1000万円」でした!売却したら所得税はどれだけかかりますか?
配信日: 2024.10.22
売却して得た利益にかかる税金は、譲渡所得となり計算方法が決まっているため確認しておきましょう。今回は、スポーツカーを売ったときの所得にかかる税金や、確定申告の方法などについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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スポーツカーの価格はなぜ高騰している?
スポーツカーの価格は、昔よりも高騰しているといわれることもあります。これは、衝突安全基準や排ガス規制などの基準が変わったことで、昔のスポーツカーが作られなくなったからと考えられるでしょう。
現在生産されていないため希少価値が高くなり、結果として価格も高騰していくとされています。車種によってどれくらい高騰しているかは変わるため、気になるときは専門店などに聞いてみることがおすすめです。
スポーツカーを売ったときの所得税はいくら?
今回は、以下の条件でスポーツカーを売ったときの所得額と所得税額を求めましょう。
●500万円で購入したスポーツカーを20年後に1000万円で売却した
●給与所得が500万円
●ほかに所得はなし
●譲渡費用は考慮しない
譲渡所得の求め方
まず、スポーツカーを売って得た所得は「譲渡所得」として扱われます。国税庁によると、「譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-50万円」が譲渡所得の金額です。条件を計算式に当てはめると「1000万円-500万円-50万円」のため、譲渡所得は450万円になります。
さらに、譲渡所得では、購入した日から売却した日までの期間に応じて「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」に分けられます。購入から売却までが5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以内だと短期譲渡所得です。今回のケースだと、購入してから20年たっているため長期譲渡所得に分類されます。
長期譲渡所得では、計算した譲渡所得の金額を2分の1にした金額が課税対象です。つまり、譲渡所得450万円の2分の1である225万円が所得税の計算に使われます。
所得税の求め方
車を売った際の譲渡所得は総合課税のひとつで、給与所得や雑所得などほかの所得と合計してから計算します。条件では給与所得が500万円あるため、譲渡所得の課税金額である225万円と合計した725万円が所得税の課税対象です。さらに、所得税は合計所得金額が2400万円以下の場合、基礎控除が48万円引かれるため、計算に使う金額は677万円です。
所得税は累進課税制度を採用しており、所得が高いほど税率も高くなります。国税庁によれば、課税される所得金額が677万円の場合、所得税率は20%、控除額は42万7500円です。計算をすると、今回のケースでは所得税が92万6500円課されます。
なお、給与所得500万円のみで車は売却しなかった場合、所得税は47万6500円です。車を売却したときと比べると、45万円の差があります。
確定申告を忘れないようにする
売却して得た利益が50万円超だと譲渡所得が発生するため、確定申告が必要です。なるべく簡単に確定申告書を作成したい場合は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用しましょう。案内に沿って入力していくだけで、確定申告書を作成できます。
さらに、マイナポータルと連携をすると、医療費やふるさと納税などの控除額のほか、給料の源泉徴収額なども自動で入力されるため、自分で履歴をさかのぼって確認する必要がありません。パソコンだけでなく、スマートフォンからも利用できるため、確定申告をする際は検討しておきましょう。
所得税の金額はほかの所得額によって変動する
スポーツカーを売って500万円の利益が出たときの所得税額は、給与所得などほかの所得額によって変わります。今回は給与所得500万円として計算しましたが、もし、ほかにも所得があった場合は所得税率が高くなり、税額が多くなる可能性もあるでしょう。
また、売却して得た譲渡所得は、購入してから売るまでの期間が5年以内か、5年を超えているかで課税金額が変わります。売る予定がある場合は、いつ購入したものか分かるようにしておきましょう。
譲渡所得は売却して得た利益が50万円を超えていると課税対象になるため、確定申告が必要です。もし確定申告書の記載が難しい方は、「確定申告書等作成コーナー」などを利用すると、簡単に確定申告の作成、提出ができます。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2260 所得税の税率
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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