更新日: 2024.11.07 控除

扶養内パートで「1日6時間・週4日」働いています。10月から社会保険の「加入対象者」が増えたそうですが、私も払う必要はありますか? 払わずに済む方法はないのでしょうか?

扶養内パートで「1日6時間・週4日」働いています。10月から社会保険の「加入対象者」が増えたそうですが、私も払う必要はありますか? 払わずに済む方法はないのでしょうか?
2024年10月から社会保険の加入対象者が拡大されました。夫の扶養内でパートとして働いている人にとって、社会保険の適用拡大は大きな関心事でしょう。
 
本記事では、パートで夫の扶養内で、1日6時間・週4回出勤で働いている場合、年金保険料が引かれるのか、引かれる場合に払わなくて済む方法があるのか解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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パートで社会保険料を支払う対象者はどう変わった?

夫が働いていて、自身は社会保険料を負担しない扶養の範囲内でパートとして働いている人も多くいます。この場合、自分が社会保険料を負担しないでいるためには、いくつかの条件が関係します。
 
2024年9月までは、パートで働く際に自分で社会保険料を負担する条件は、以下の(1)から(5)の全てに該当する場合でした。なお、社会保険にも数種類ありますが、この条件を満たせば、年金保険料の負担も発生します。


(1)1週間の労働時間が週20時間以上
(2)賃金が月8万8000円以上
(3)雇用期間が2ヶ月を越えて見込まれる
(4)学生ではない
(5)勤務する企業の従業員数が101人以上

そして、2024年10月以降、(5)の条件が従業員数51人以上に拡大されています。
 

パートで1日6時間・週4で働いていて社会保険料を自分で負担する条件は?

パートで「1日6時間・週4」で働く場合、前記した社会保険料の負担が必要になる場合もあれば、ならない場合もあります。前記した条件(1)~(5)について、1つずつ確認していきましょう。
 
まず、条件の(1)については、「1日6時間・週4」であれば週の労働時間が24時間となるため、満たしています。
 
続いて条件の(2)ですが、こちらは時給水準次第です。仮に、1ヶ月の労働日数が16日だと仮定すると、1日あたりで5500円以上、時給換算すると917円以上であれば、条件を満たします。
 
厚生労働省の地域別最低賃金の全国一覧をみると、令和6年度の最低賃金で917円を下回る地域はありません。そのため、条件(2)も基本的には満たすといえます。(3)と(4)についてはケースバイケースですが、パートで働く多くの場合は満たしているでしょう。
 
(5)については、今回の改正によって適用範囲が拡大されたため、一概にはいえません。従業員数が51人未満であれば、今後も今まで通り社会保険料の負担は発生しません。
 
しかし、例えば、従業員数が70人の場合、今までは条件を満たしていませんでしたが、10月以降は満たします。気になる場合、担当者に確認しましょう。
 

社会保険に加入したくない場合にはどうすれば良い?

今回の改正により、今までと同じ給与水準で働いていても、雇用される企業の従業員数によっては新たに社会保険料の負担が発生します。社会保険に加入したくない場合にはどうすれば良いのでしょうか?
 
まず考えられるのは、働く時間を減らすことです。社会保険の加入条件には、「1週間の労働時間が週20時間以上」「賃金が月8万8000円以上」がありますので、この条件未満で働くように調整すれば、今後も社会保険料を支払う必要はありません。
 
また、今までと同じ働き方で社会保険料が発生した場合、勤務する企業の従業員数が51人以上だったということです。この場合、より従業員数が少ない会社で働き直すことで、社会保険料を払わなくてすむ場合もあるでしょう。
 

社会保険に加入することによるメリットもある

社会保険に加入すると、健康保険料や年金保険料が発生し、手取りの減少が想定されます。とはいえ、社会保険料を負担することで得られるメリットも決して少なくありません。
 
例えば、厚生年金保険料を負担すると、将来受け取る年金、死亡時や障害を追った場合の年金が手厚くなります。
 
また、健康保険料を負担すると、業務外の病気やけがで会社を休んだ場合に傷病手当金の支給を受けられたり、出産で会社を休んだ場合に出産手当金が受け取れたりします。
 

まとめ

今まで年金保険料や健康保険料を負担していなかったとしても、2024年10月以降は負担が発生するかもしれません。
 
社会保険への加入には条件があるため、条件から外れるように調整すれば、保険料の負担を避けることも可能です。社会保険に加入するメリットもありますので、負担との兼ね合いをよく考えておきましょう。
 

出典

厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト 社会保険加入のメリットや手取りの額の変化について
厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧 令和6年度地域別最低賃金改定状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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