更新日: 2024.11.21 ふるさと納税
ふるさと納税を年間上限額ぎりぎりの「8万円」で行いました。控除されるのはすべて「所得税」からですか?
今回は、ふるさと納税で控除を受けられる税金の種類や、計算方法などについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
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ふるさと納税の控除対象は?
ふるさと納税は、還付ではなく税額から控除される形で税金負担を軽くできる制度です。控除は所得税だけでなく住民税も対象で、それぞれで控除される計算式が異なります。
総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」によると、所得税と住民税の控除額は以下の式で求めた金額です。
●所得税:(ふるさと納税額-2000円)×「所得税の税率」
●住民税基本分:(ふるさと納税額-2000円)×10%
●住民税特例分:(ふるさと納税額-2000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)
所得税の税率は、令和19年中の寄付までは、復興特別所得税の税率を加えた率となります。また、所得割額とは住民税のうち所得に対して10%(基準値の場合)の税率をかけて求める数値です。
8万円寄付したときの控除額はいくら?
今回は、上限額に達していないとして寄付金の控除額を求めましょう。所得税率は20%とします。条件を基に前述した計算式に当てはめると、各控除額は以下の通りです。
●所得税:(8万円-2000円)×20%×1.021=1万5927.6円
●住民税基本分:(8万円-2000円)×10%=7800円
●住民税特例分:(8万円-2000円)×(100%-10%(基本分)-(20%×1.021))=5万4272.4円
計算すると、控除合計額は7万8000円です。また、計算結果からも分かるように、基本的には控除される割合は住民税の方が多くなります。
ただし、小数点以下の端数処理の関係で、実際の控除額の数値とは差が出る可能性があります。
全額控除される上限額が8万円となる年収はいくら?
ふるさと納税では、自己負担額を除いた全額が控除される寄付の上限額が税金の種類ごとに定められています。上限額を超えると、それ以降の寄付は控除の対象になりません。種類ごとの控除上限額は以下の通りです。
●所得税:総所得金額等の40%
●住民税基本分:総所得金額等の30%
●住民税特例分:住民税所得割額の20%
上記の条件を基にした、2000円を超える部分が全額控除となるふるさと納税の上限額の計算式は「住民税所得割額×20%÷(90%-所得税の税率×1.021)+2000円」です。もし自身の所得税率や所得割額が分かっている場合は、式に当てはめて計算してみましょう。
また、上限額は総務省のふるさと納税ポータルサイトでも目安が公開されています。独身の方だと年収600万円で7万7000円、年収625万円で8万1000円が目安です。
上限額は家族構成や共働きか否かでも変動するため、自身の上限目安額がいくらか気になる方は総務省のサイトをチェックしましょう。
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控除額は所得税と住民税から引かれる
ふるさと納税は所得税だけでなく、住民税も控除対象です。それぞれ控除額を求める計算式が異なるため、いくら控除されるか気になる方は実際に自分で計算してみましょう。
なお、2000円は自己負担のため、もし8万円を寄付した場合の控除額は7万8000円です。寄付した金額と同額ではないため、注意しましょう。
控除には、自己負担額を除く全額が控除対象となる上限額が定められており、こちらも計算で求められます。おおよその目安が知りたい方は、総務省のふるさと納税ポータルサイトで確認しましょう。サイトによると、年収625万円の独身の方で上限目安額は8万1000円です。
出典
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税のしくみ 税金の控除について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー