メルカリで「30万円」の利益を得た場合「確定申告」は必要なの? 税制度について解説
配信日: 2025.01.29
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「30万円の利益で確定申告は必要なの?」「手続きは複雑なの?」といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。
本記事では、メルカリでの高額売却による所得と確定申告の関係性について解説します。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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メルカリ収入の確定申告は条件次第で不要な場合も
メルカリで得た収入がある場合でも、全員に確定申告が必要というわけではありません。販売した商品の種類や売上金額などの条件によって、申告が必要かどうかは異なります。
不要品であれば確定申告の必要なし
メルカリで服や靴、生活用品といった不要品を売却して得た収入は、「所得税が課されない譲渡所得」に該当するため、原則として確定申告は不要です。
国税庁の公式サイトでも、「生活用動産の譲渡による所得」は非課税であることが明記されています。つまり、日常生活で使用していたものを処分する目的で販売し、その結果得た利益については課税の対象外となります。
ただし、たとえ生活用動産であっても、それを繰り返し販売して利益を得ている場合は、「営利目的」と見なされて課税対象になることがあるため注意が必要です。
高額な貴金属などは不要品でも確定申告が必要になる場合あり
不要品であっても、30万円以上の価値がある貴金属や美術品などを売却して得た収入は、所得税の課税対象となります。
国税庁のサイトには「貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個または1組の価格が30万円を超える場合は課税対象となる」と明記されています。希少価値がありプレミアが付いた商品なども、この条件に該当する可能性が高いため、所得税の申告が必要となる場合があることを念頭に置いておくとよいでしょう。
申告時には必要経費を差し引いて節税を
所得とは、「売上」から商品販売にかかった「必要経費」を差し引いた額のことです。必要経費を正しく計上すれば、課税対象額を抑えられるため、結果的に税金を軽減することができます。ただし、経費として認められないものを含めると、税務調査で指摘を受ける可能性があるため注意が必要です。
メルカリでの販売で計上が認められる可能性のある経費には以下のようなものがあります。
●販売商品の仕入れにかかった費用(在庫を含む)
●事務所の光熱費
●インターネット通信費
●仕入れや発送に伴う交通費
●振込手数料
●メルカリでの販売手数料
●梱包にかかる費用
●配送料
確定申告を怠ると大きなリスクが伴う
メルカリでの売上は、その年の1月1日から12月31日までの所得合計が申告対象となります。手間を省きたいなどの理由で申告をしない人もいますが、フリマアプリで臨時収入得ている人が増えた昨今、申告漏れが摘発されるリスクは以前より高まっています。
もし申告が必要な収入を報告しなかった場合、以下のような罰則が課される可能性があるでしょう。
●無申告加算税
●延滞税
●重加算税
●刑事罰の可能性
いずれも放置するリスクは非常に大きいといえます。法律で義務付けられている以上、少額の所得でも確定申告をしっかり行うことが大切です。
転売収入の無申告は危険
メルカリを利用している人の中には、転売を行っているにもかかわらず、確定申告をしていない人もいるかもしれません。しかし、転売によってわずかでも所得が発生している場合、申告を怠ることは非常にリスクが高い行為です。「そんなに儲かっていないから申告しなくても大丈夫」と思い込むのは危険です。
国税庁は、全国各地の国税局に設置したインターネット取引の監視を目的とした「電子商取引専門調査チーム」、通称「電商チーム」を通じて厳しい調査を行っています。このチームは、メルカリなどのフリマアプリを含むオンライン取引全般を対象に、詳細な監視を実施しているのです。
電商チームは高度なIT技術を駆使し、不正な申告や申告漏れを的確に発見する体制を整えています。そのため、所得を隠して申告を回避しようとしても、最終的に調査の目を逃れることは難しいでしょう。
高額商品は課税対象となる可能性が高い
高額商品は課税対象となる可能性が高いでしょう。30万円を超える貴金属や美術品など、高額商品は課税対象となるため、確定申告が必要です。
また、転売目的で利益を得た場合は、申告義務が発生します。具体的な判断には、購入時の価格や販売目的を確認することが重要です。ルールを守り、必要な申告を適切に行うことが重要です。
出典
国税庁 No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー