年末ジャンボ宝くじで「100万円」当せん! 当せん金でも「確定申告」は必要なの? 確定申告が必要になる収入を紹介

配信日: 2025.03.06

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年末ジャンボ宝くじで「100万円」当せん! 当せん金でも「確定申告」は必要なの? 確定申告が必要になる収入を紹介
今年も確定申告の時期となりました。年末ジャンボ宝くじなど、宝くじの当せん金額は確定申告しなければならない収入なのでしょうか。今回は、みなさんが普段あまり意識していない収入について、確定申告が必要なものと、不要なものに分けてご紹介します。
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

副業所得は20万円 一時所得は50万円

まずは、確定申告の基礎知識として覚えておきたい、副業所得と一時所得をチェックしていきます。
 
会社員などで働き給与をもらっている方で、副業を行っている人もいるでしょう。このような場合、副業収入が年間20万円を超えると、確定申告が必要となります。メルカリなどのサイトで、中古品の売買を行って得た収入なども、副業収入に該当します。
 
また、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しないものを一時所得といいます。一時所得には、懸賞や福引の賞金、競馬や競輪などの払戻金などが該当し、年間50万円を超える場合は、税金がかかります。
 
確定申告の基礎知識として、副業所得や一時所得は、一定額を超えると確定申告が必要だということを覚えておきましょう。
 

確定申告が不要な収入

では、宝くじの当せん金は、副業収入や一時所得に該当するのか、見ていきます。
 
年末ジャンボ宝くじなどの宝くじの当せん金は、副業収入や一時所得に該当せず、非課税です。そのため、確定申告は不要となります。タイトルのご質問では、100万円が当せん金額ですが、すべて自分のものにすることが可能です。当せん金額が1000万円でも1億円でも非課税となっています。
 
スポーツくじのtotoや、BIGなどの払戻金についても、所得税は課税されません。
 
ただし、当せん金を人に贈与すると贈与税がかかります。また、子供などに相続すると、相続税を支払わなければならなりません。
 

確定申告が必要な収入

宝くじと似ているものとして、競馬や競輪、オートレースやボートレースなど、公営競技で得た利益(払戻金)がありますが、このような利益は一時所得に該当し、税金がかかるケースがあります。
 
払戻金にかかる一時所得の金額を計算する場合、「年間受取額」「年間投票額」が必要になります。「年間受取額-年間投票額」で計算される、年間の利益が50万円以上になる場合、確定申告が必要です。公営競技を行っている方は、申告漏れがないよう、年間の記録をメモしておく必要があります。
 
また、クイズなどの懸賞の賞金についても、一時所得に該当し、課税対象となる場合があります。先ほどご説明した通り、一時所得には、50万円の特別控除があるので、懸賞金が50万円以下の場合は、確定申告が不要です。
 
しかし、50万円以上の懸賞金では、確定申告が必要となります。また、現金だけではなく、自動車やお米などの商品を受け取った場合、このような物品は、通常の販売価格の60%に評価して、課税されます。
 
一時所得に該当するような収入について理解し、申告もれが内容に手続きを行いましょう。
 

まとめ

宝くじや競馬、クイズの懸賞金などについて、「税金がかかるのか」「確定申告が必要なのか」と迷ってしまうケースもあるかもしれません。
 
特に、2024年に初めて当せんした方などは、自分は確定申告が必要なのか、どの書類に何の金額を記載するべきなのか、きちんと調べておく必要があります。今回ご紹介した、確定申告が不要な収入と必要な収入を確認し、忘れずに手続きを行うようにしましょう。
 

参考

国税庁 公営競技の払戻金の支払いを受けた方へ
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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