スーパーでお米が「5キロ4000円」を超えて家計が苦しいです!「ふるさと納税でお米をもらえばお得」と聞きましたが、年収600万円のわが家はどれだけもらえますか?“お米の返礼品の相場”をもとに解説

配信日: 2025.05.31 更新日: 2025.07.02
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スーパーでお米が「5キロ4000円」を超えて家計が苦しいです!「ふるさと納税でお米をもらえばお得」と聞きましたが、年収600万円のわが家はどれだけもらえますか?“お米の返礼品の相場”をもとに解説
近所のスーパーで5キログラム4000円を超えるお米を見るたびに、ため息をついてしまうという人も多いのではないでしょうか。家計に占める食費の割合が高くなっている今、ふるさと納税でお米をもらえばお得だと聞いて、試してみたくなった人もいるでしょう。
 
とはいえ、「本当にお得なのか?」「わが家はどれだけ寄附できるのか?」といった疑問が浮かぶ人もいるでしょう。
 
本記事では、年収600万円の家庭をモデルに、ふるさと納税でもらえるお米の量や、どれだけ得になるのかを試算します。
浜崎遥翔

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

ふるさと納税とは?

ふるさと納税とは、自分が選んだ自治体に寄附をすることで、そのお礼として返礼品がもらえ、寄附した金額に応じて翌年以降に支払う所得税や住民税が控除される(安くなる)制度です。
 
返礼品はお肉や魚介類、果物や電化製品などさまざまで、返礼品としてお米を用意している自治体もあります。
 
控除される金額の上限は「寄附金額から2000円を引いた金額」となっています。2万2000円寄附をすれば最大2万円、5万円を寄附すれば最大4万8000円の控除が受けられるといった具合です。
 
つまり、お米がもらえる自治体に寄附をすれば、実質2000円でお米がもらえます。
 
ただし、いくら寄附をしても誰もが満額(寄附金額から2000円を引いた金額)の控除を受けられるわけではありません。Aさんは5万円まで、Bさんは3万円までといった具合に人によって異なります。
 
この限度額を決めるのは、年収や家族構成、所得税・住民税額を計算するときに受ける各種控除(医療費控除、生命保険料控除など)です。
 
ふるさと納税は、「寄附すれば寄附するほどお得な制度」ではないので、自分がいくらまで寄附をしていいかしっかり把握しましょう。
 

年収600万円の家庭はどれだけお米をもらえる?

では、年収600万円の人が満額の控除を受けるためには、寄附金額をいくらに抑えれば良いのでしょうか? 総務省が目安として示している数字は次の通りです(一部抜粋)。

●単身または配偶者を扶養していない、子どもなし(もしくは子どもが中学生以下のみ)の場合 7万7000円
●配偶者を扶養、子どもなし(もしくは子どもが中学生以下のみ)の場合 6万9000円
●配偶者および高校生と大学生の子どもを1人ずつ扶養している場合 4万3000円

扶養人数が多くなると、扶養控除により支払う住民税が減るので、ふるさと納税の限度額も下がります。なお、iDeCoに加入している場合や、生命保険料控除、医療費控除などがある場合はさらに寄附金の限度額が下がることに注意が必要です。
 
例えば、5万円までしか寄附できない人が6万円の寄附をすると、自己負担が2000円では済まなくなり、ふるさと納税のお得感が薄れてしまいます。
 
ふるさと納税のポータルサイトで詳細にシミュレーションするか、上限より寄附を少し控えめにすると良いでしょう。
 
ふるさと納税でのお米の返礼品の相場は、寄附1万円あたり5キログラム程度(2025年5月時点)となっています。例えば、配偶者を扶養しており子どもがいない家庭が6万円の寄附をする場合、30キログラムのお米を返礼品として受け取れるというわけです。
 

スーパーの価格と比較するとどれくらい得か

冒頭でも記した通り、現在はお米5キログラムで4000円を超える価格が一般的です。これは、1キログラムあたりおよそ800円に相当します。
 
仮にふるさと納税で30キログラムのお米を受け取ったとすると、市販価格で換算すれば2万4000円相当になります。自己負担額である2000円を差し引けば、実質2万2000円分の節約につながる計算です。
 
食費の中でも比率の高い「主食」の部分を補えるのは、大きな意味を持つでしょう。
 

ふるさと納税はお米代の節約に直結する

ふるさと納税は、家計の中でも支出の大きい「食費」を補う手段として有効です。年収600万円の夫と専業主婦、子どもなし(もしくは子どもが中学生以下)という家族構成の場合、年間でお米30キログラムほどを自己負担2000円で受け取れます。
 
結果、市販価格と比較して実質2万円以上の節約が可能です。
 
ただし、寄附をしすぎて2000円を超える自己負担が発生したり、ふるさと納税でお米を一気に頼みすぎて無駄にしてしまったりすると逆効果です。制度を正しく、そして上手に使って、家計負担の軽減につなげましょう。
 

出典

総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税の概要
総務省 ふるさと納税ポータルサイト 税金の控除について
 
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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