2026年から「106万円の壁」撤廃! 実際“扶養内で働いてる人”にとっては得・損どっち? 影響や「メリット・デメリット」を解説
本記事では、扶養内で働いている人への影響、メリット・デメリットを解説します。
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現在の106万円の壁とは
106万円の壁とは、社会保険への加入対象となる収入要件のことで、年収106万円または月額8万8000円を超え、従業員51人以上の企業で週20時間以上の所定労働時間かつ学生でない人であれば社会保険に加入し、保険料の支払い義務が生じるという制度です。
扶養内で働いている人によって、保険料を払うか払わないかの違いは、手取りの給料に大きく影響を与えます。
保険料を払うことによって老後の年金が増え、傷病手当などの保障が受けられるというメリットがあるものの、手取り額が減るというデメリットを恐れている人には気をつけるべき境界といえるでしょう。
106万円の壁撤廃後の影響
106万円の壁が撤廃されると、週に20時間以上働いている人は、社会保険に加入することになり、保険料の負担が必要です。今まで106万円の壁を超えないよう勤務時間を調整しながら働いていた人にとってはその調整をする必要がなくなり、長時間働けます。また、保険料を支払うことにより将来受け取れる年金額を増やせるでしょう。
しかし、保険料の支払いを避けたいと考える人であれば、週に20時間以上の労働要件を満たさないことを目的に働き控えをするという選択をせざるを得ないかもしれません。
社会保険に入るメリット・デメリットは人によってそれぞれですが、手取り額を優先する人によっては損をしたと感じる人も多いでしょう。
扶養内で働く人にとっての106万円の壁撤廃のメリット・デメリット
実際に扶養内で働いている人にとって、106万円の壁が撤廃されることによって受けるメリットとデメリットを紹介します。
メリット
メリットは、長時間働く人にとって、出産手当金や傷病手当金の保障も受けられ、保障制度が厚くなる点や、106万円の壁がなくなることで収入アップを目指せる点です。しかしこの場合でも130万円の壁は存在するので、現状自分がどの働き方であるかを確認する必要があります。
デメリット
次にデメリットですが、収入に関係なく週に20時間以上働くことで社会保険料の支払いが発生し、手取り額が減る点が挙げられます。特に年収100万円前後の人は、社会保険に加入することで大きく手取り額が減ることをあらかじめ理解しておく必要があります。
また、社会保険料の支払いを避けるために、週に20時間未満をキープすることを選ぶ人にとっては、今よりも勤務時間が減ることにより収入が減る可能性があります。この場合、意識するのが収入ではなく労働時間になるため、時給金額によって年収が増える人と減る人が出てきます。
扶養内で働いている人にとっては手取り額が減る可能性が高い
106万円の壁の撤廃は、将来の年金や保障が充実する一方で、手取り額が減少してしまうことが課題といえるでしょう。
扶養内で働く人にとって得かどうかは、どれくらいの年収を得たいか、将来の保障をどれほど重要視するかが大きく影響します。手取り額を維持したい場合は、週に20時間未満の労働時間におさめる必要があるため、年収額ではなく労働時間にシフトして検討してみるとよいかもしれません。
出典
厚生労働省『年収の壁について知ろう』あなたにベストな働き方とは?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
