親が亡き後の「実家」、解体するなら費用はいくらかかりますか?「安くする方法」はありますか?
空き家の解体には高額な費用がかかる場合もありますが、補助金を利用できるケースもあるため、事前によく確認しておくことをおすすめします。
本記事では、空き家の解体費用の目安をご紹介するとともに、利用できる補助金制度や解体費用を安く済ませる方法についてもまとめています。
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目次
空き家の解体費用の目安は?
空き家の解体費用は、建物がある場所や建物の大きさ・構造などによって変わってきます。そのため、事前にしっかり見積もりをとっておいた方がよいでしょう。
目安として、ある解体業者が東京都で解体した空き家の実例をいくつかご紹介します。
【空き家A】解体費用 70万円前後
・建物種類:木造住宅
・坪数:19坪
・階層:2階建て
【空き家B】解体費用 110万円前後
・建物種類:木造住宅
・坪数:38坪
・階層:2階建て
【空き家C】解体費用 50万円前後
・建物種類:木造住宅
・坪数:15坪
・階層:1階建て
建物の規模が大きいほど解体費用が高くなる傾向にあることが分かります。ただし、アスベストが使用されていたり、立ち木や植え込みなどの処理が必要になったりする場合は、建物の規模にかかわらず解体費用が高くなることもあるようです。
空き家の解体には補助金を利用できる?
国土交通省は「空き家対策総合支援事業」として、各自治体への支援を実施しています。自治体によっては空き家の解体に補助金が出る場合もあるため、自分が住んでいる地域には補助金制度があるのか、いくら補助してもらえるのか確認してみるとよいでしょう。
補助金の額について、実際の例を表1にまとめました。
表1
| 東京都荒川区 | 東京都北区 | 東京都杉並区 |
|---|---|---|
| 空家の解体に要する費用 (消費税相当額を除く)の3分の2の額 かつ、1件につき100万円を上限とする |
工事に要した費用 (仮設工事費、建物及び付属物撤去費等)の 2分の1を乗じて得た額(上限80万円) |
除却工事費の80%、もしくは150万円の いずれか低い額 |
※筆者作成
ただし、補助金の対象になるためには自治体ごとに定められている要件を満たしている必要があります。利用を考えている場合は、条件に該当するかチェックしてみてください。
空き家の解体費用を安く済ませる方法
補助金を利用する以外にも、空き家の解体費用をおさえる方法はあるでしょう。
例えば、複数の解体業者に見積もりを依頼し、内容の比較も検討してみてください。同じ工事内容でも費用は業者によって異なるため、最も条件のあう業者を選ぶとよいでしょう。
時間に余裕がある場合は、業者の都合にあわせて解体日時を決めるのも1つの方法です。その分、値引き交渉に応じてもらえるかもしれません。
また、家具や家電などを自分で事前に撤去しておくことで、解体費用を安く済ませる方法もあります。手間はかかりますが、不用品を粗大ごみに出したりリユースしたりすることで、解体業者に依頼するよりも処分費用をおさえられる可能性があります。
空き家の解体費用は建物の規模や立地条件などにより異なる|補助金制度を利用して費用をおさえる方法も
空き家の解体費用は建物の大きさや立地条件などによって異なるため、あらかじめ事例を確認するなどして目安をチェックしておくと安心です。
自治体によっては空き家の解体に補助金が出る場合もあるため、対象となる条件や補助金額などを確認しておくとよいでしょう。
補助金を利用する以外にも、相見積もりをとったり事前に不用品を処分したりしておくことで、解体費用をおさえられる可能性があるため、試すことをおすすめします。
出典
国土交通省 国土交通省における空き家対策支援メニュー等(令和2年度末時点)
東京都北区 空家の解体費用助成(老朽空家等除却支援事業)
東京都荒川区 古い空家の解体費助成
東京都杉並区 老朽危険空家除却費用の助成制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
