【2025年10月】「ふるさと納税」改悪前に“駆け込み需要”が増加中! でも「10月以降」を狙ったほうが良い人がいるって本当?「ポイントをもらう」から「ポイントで払う」流れはやってくるのか?
実際に、ふるさと納税仲介サイトを運営するトラストバンクの調査によると、ふるさと納税経験者の7割以上が、9月までに寄附予定と回答しています。
今回の制度変更によって、ふるさと納税をお得に活用する方法が大きく変化する可能性があります。ふるさと納税を利用予定の人は、制度変更の内容をしっかり理解しておくといいでしょう。
本記事では、2025年10月に予定されている制度変更の内容と、制度変更後のふるさと納税のお得な活用方法について解説します。
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士
ふるさと納税の2025年10月の制度変更とは?
ふるさと納税は、自治体への寄附によって返礼品を受け取りつつ、寄附額のうち2000円を超える金額を、一定の上限額を設けたうえで所得税・住民税から全額控除する仕組みです。この自治体への寄附を行うとき、仲介するポータルサイトが寄附額に応じたポイントを付与することで、寄附する側はよりお得にふるさと納税を利用できます。
しかし、2025年10月からポイントを付与しているポータルサイトを通じた寄附募集を全面的に禁止するよう、総務省から各自治体に通知が出されました。これにより、ふるさと納税をお得に活用する方法として広く利用されてきたポイント付与が受けられなくなるため、9月末までにふるさと納税を済ませようという動きが活発になっているのです。
楽天グループは、2025年7月にこの制度変更を違法として東京地裁に提訴しましたが、2025年10月からポイント付与が禁止されることは確定的となっています。
ふるさと納税でポイントを使えるようになるって本当?
ポイント付与がなくなることから、ふるさと納税のお得な利用方法として、新たな選択肢が注目されています。これまでポイントは付与されるものでしたが、今後はポイントを使ってふるさと納税を行う流れが広がりつつあります。
楽天ふるさと納税では、既に楽天ポイントを寄附金の支払いに充当できる仕組みが導入されています。例えば、1万5000円を寄附するときに、5000円分のポイントを利用することで、支払いは1万円で済む一方で、ポイント分も含めた1万5000円が税控除の対象になるという仕組みです。
今後さらに注目されるのが、クレジットカード系の共通ポイントを支払いに使う新たな仕組みでしょう。例えば、三井住友カードなどで貯めたVポイントを、「Vふるさと納税」として寄附額にそのまま充当できるサービスが、2025年秋以降に開始される見込みです。
ポイント付与に比べるとお得さの面では劣るものの、既にポイントを多く保有している場合など、ポイントを充当して支払うことのメリットを生かそうとする人がいると予想され、ポイントの支払いへの充当は今後広がりを見せる可能性があります。
ふるさと納税はポイント付与からポイントを使う流れに変わる
2025年10月から、ポータルサイトを経由したふるさと納税に対するポイント付与が完全に禁止されます。この制度変更を見越して、9月末までにふるさと納税を済ませようという動きも出てきており、人気の返礼品は早期終了する可能性もあります。
一方、寄附額の支払いにポイントを充当するという選択肢が広まりつつあります。
今年は、ポイントをもらいたい人は9月まで、ポイントを既に多く保有しており、ポイントを支払いに充当したい人は10月以降の動きを見極めるなど、目的に応じたタイミングで使い分けていくことが必要です。制度変更の内容を正しく理解し、自分に合ったふるさと納税の活用方法を考えましょう。
出典
総務省 ふるさと納税の指定基準の見直し等
執筆者 : 東雲悠太
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士
