カフェで「コーヒーを持ち帰りで」と言ったのに、レシートには「イートイン税率10%」の記載が! 少額ですが“損”してますよね?「誤課税」を防ぐポイントとは

配信日: 2025.11.13
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カフェで「コーヒーを持ち帰りで」と言ったのに、レシートには「イートイン税率10%」の記載が! 少額ですが“損”してますよね?「誤課税」を防ぐポイントとは
カフェでコーヒーを買い、「持ち帰りで」と注文したはずなのに、レシートを見ると「イートイン」扱いで消費税10%になっていた……そんな経験はありませんか?
 
軽減税率制度が導入されて以降、同じ飲み物でも「店内飲食なら10%」「持ち帰りなら8%」と税率が違います。意思表示の行き違いやレジ操作ミスで、誤って10%で課税されるケースは珍しくありません。数十円の差でも、積み重なれば年間数千円から1万円近く損することもあります。
 
本記事では、誤課税が生まれる背景や、レシートで確認すべきポイントを解説します。
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「持ち帰りのつもりが10%課税」で実際に起きやすいトラブルとは

まず、なぜ誤課税が起きるのか背景を押さえておきましょう。軽減税率制度では、飲食料品を持ち帰る場合には軽減税率(8%)が適用されます。一方、店内での飲食は標準税率(10%)の対象です。この仕組みが複雑さを生み、現場での混乱につながっています。
 

店員の操作ミスや申告漏れが生じやすい場面

注文と会計が別のスタッフで行われる店舗や混雑時には、店員が軽減税率を適用し忘れることがあります。また、モバイルオーダーやセルフレジでは、利用者が税率を自分で選択する方式の場合もあり、誤入力が起こりがちです。
 
さらに、店内の席が空いていないため店外のベンチで飲食する場合、どちらが正しい税率か判断に迷う状況もあります。
 

少額でも年間で大きな差になる可能性

例えば、コーヒー1杯371円(税抜)を、週3回テイクアウトするとします。本来は8%で400円(税込)ですが、誤って10%が適用されると408円(税込)です。差額は1杯あたり8円で、年間では約1248円もの損になります。小さな差に見えても、家計の観点では放置すべきではないでしょう。
 

レシート確認が最大の防御策! 誤課税を防ぐチェックポイント

誤課税を防ぐには、会計直後にレシートを確認する習慣をつけましょう。レシートには税率が明記されており、軽減税率の対象かどうかが判断できる仕組みが整っています。
 

まず確認したいのは「税率表示」

レシートを受け取ったら、まずは税率表示に注目してください。実店舗でのレシートには、商品名の横に「8%」「10%」「軽減」「テイクアウト」といった表示が入ります。商品名の横に何もなく、税率欄が一律「10%」となっている場合は、店内飲食扱いで課税されている可能性が高いです。
 

合計欄の税率別内訳でダブルチェック

次に、合計欄の税率別金額にも目を通すと安心です。「軽減税率対象8%」と「標準税率10%」が分かれて記載され、どの商品にどの税率が適用されたか確認できます。テイクアウトで購入した商品が「標準税率(10%)」欄に入っている場合は、誤課税の可能性があります。
 

間違いに気付いたらすぐに申し出を

誤課税が疑われた場合は、時間がたつ前に声をかけましょう。会計直後であれば、店舗側でレジ修正できることが多いからです。特にチェーン店の場合、返金対応のマニュアルが整備されているはずです。
 
気を付けたいのは、時間がたちすぎると訂正が難しくなる場合があることです。できればレジ付近から離れる前に確認し、違和感があればその場で申し出るようにしましょう。
 

利用者側が意識したい誤課税防止のポイント

誤課税を防ぐため、普段から実践できる工夫を紹介します。
 

注文時は具体的にはっきり伝える

注文時には、できるだけ明確な言葉で意思表示するようにしましょう。混雑時や店員が新人の場合、聞き取り間違いが起きやすいため、次のような短い言い回しがおすすめです。
 

・持ち帰りでお願いします。袋に入れてください
・外で飲むので、テイクアウトで精算してください

 
例えば、商品を袋に入れてもらうことで、テイクアウト前提がより明確になります。
 

キャッシュレス決済の履歴も第2のチェックポイントに

万一レシートを捨ててしまっても、キャッシュレス決済なら履歴で金額を確認できます。特に、同じ商品を頻繁に購入する場合は、いつもより高い金額になっていれば後から気付くこともあるでしょう。決済履歴を見ていつもより数円高くなっていたら、次回の会計時には注意してみてください。
 

その場のひと確認で余計な支払いを防ごう

軽減税率制度は、消費者にとって恩恵がある一方で、誤課税のリスクも伴います。同じ飲み物でも、店内飲食かテイクアウトかで2%の税率差が生じます。この差は1度の支払いだとわずかですが、日々の積み重ねで年間数千円から1万円近くの差が生まれることもあります。
 
店側のレジ操作ミスや意思疎通の行き違いは、利用者がレシートを確認することで防げるため、日頃からレシートを受け取ったらすぐに確認するようにしましょう。
 

出典

財務省 消費税の軽減税率制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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