年末ジャンボで「10億円」当せん! 急な“高額収入”に税金はかかりますか? 会社の「年末調整」などに影響はあるでしょうか? 当せん金の注意点も解説

配信日: 2025.12.23
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年末ジャンボで「10億円」当せん! 急な“高額収入”に税金はかかりますか? 会社の「年末調整」などに影響はあるでしょうか? 当せん金の注意点も解説
毎年11月から12月にかけて発売される「年末ジャンボ宝くじ」。いつかは自分も高額当せんを、と願って購入する人も多いでしょう。
 
もし年末ジャンボで10億円当せんしたら、「高額なため税金がかかるのでは?」「副業収入などは基本的に会社に申告が必要だし、当せん金も申告が必要なのでは?」と思うかもしれません。
 
そこで本記事では、宝くじの当せん金に税金がかかるか、会社に申告が必要なのか、住民税などの申告が必要なのかについて解説します。
高柳政道

FP1級、CFP、DCプランナー2級

宝くじに税金はかかる? 会社に申告するべき?

結論から言うと、宝くじの当せん金は「原則として非課税」です。宝くじの当せん金について、当せん金付証票法第13条で「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」と明記されており、宝くじが当たっても当せん金について所得税は発生しません。
 
また、所得税だけでなく、住民税も非課税です。万が一、1億円や10億円に当せんしたとしても、全額を自分が受け取ることができます。
 
宝くじに税金が発生しない理由は、購入する際に都道府県や指定都市への収益金が徴収されているためです。宝くじの売上の約47%は当せん金、約36%が収益金として都道府県や指定都市に納められています。
 
収益金は都道府県や指定都市にとっては税収と同じような扱いであり、購入時点ですでに税金を納めていることになります。これが、宝くじの当せん金が非課税である理由です。
 
所得税がかからないため会社の年末調整にも影響はなく、基本的に会社に報告する必要はありません。
 

宝くじに高額当せんした場合の注意点

宝くじに高額当せんすると舞い上がってしまうと思いますが、その後の扱い方によっては税金が発生する可能性もあります。また、受取完了するまでの流れを知っておかないと、手続きに手間取るかもしれません。
 
ここでは宝くじに高額当せんした場合の注意点を解説するので、もしものときのために確認しておきましょう。
 

当せん金を周囲に配ると贈与税が発生する可能性がある

宝くじに当せんしたあと、家族や友人と当せん金をシェアすると、受け取った人が贈与税を納めなければいけなくなる場合があるため注意が必要です。例えば、受け取った人が1年間うちに贈与税の基礎控除である110万円を超える贈与を受けると、贈与税が課されます。
 
また、家族や友人と宝くじを共同購入した場合であっても、代表者1人が当せん金を受け取ると、その後、共同購入者に当せん金を分配したときに贈与税が課される可能性があるため注意しましょう。
 
代表者が受け取ったときの当せん金は受け取った1人のものと見なされるため、後から受け取った側は贈与税が発生する可能性があります。共同購入した場合は、全員で当せん金を受け取りに行けば非課税で分配できます。
 

高額当せんしたら必要書類にも注意

当せん金が5万円を超える場合は基本的に宝くじ売り場では換金できず、みずほ銀行本支店で受け取ることになります。当せん金額によって、必要書類の提出が求められる点を事前に把握しておきましょう。
 
まず当せん金が100万円超のときは、受け取りには印鑑が必要になります。また、当せん金が200万円を超えると、印鑑以外に本人確認書類(運転免許証など)も必要です。顔写真のない本人確認書類については、種類の異なるほかの本人確認書類や公共料金の領収書などの補完書類の追加提示を求められる場合があります。
 

まとめ

宝くじに高額当せんした場合でも、基本的に当せん金は非課税です。全額を受け取ることができて所得税や住民税はかかりません。ただし、受け取ったあとに分配すると贈与税が発生する可能性があるので注意しましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 当せん金付証票法
宝くじ公式サイト 当せん金の受け取り
 
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

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