海外出張が増えた結果、「出張先で受け取る日当」が増加。同僚は「日当は非課税だから大丈夫」と言うのですが、年間でかなりの金額になります。確定申告は必要でしょうか?

配信日: 2026.01.10
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海外出張が増えた結果、「出張先で受け取る日当」が増加。同僚は「日当は非課税だから大丈夫」と言うのですが、年間でかなりの金額になります。確定申告は必要でしょうか?
海外出張が多くなると、出張先で支給される日当(出張手当)も積み重なり、気づけば年間で結構な金額になっていることがあります。同僚の「日当は非課税だから気にしなくていいよ」という言葉だけでは、本当に問題ないのか不安になる人も多いでしょう。
 
実は、日当が非課税として扱われるかどうかには条件があり、場合によっては申告や税務のチェック対象になる可能性があります。この記事では、日当の税務上の扱いと確定申告に関する注意点をわかりやすく整理します。
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日当(出張手当)は“原則非課税”という話の意味

会社から支給される出張手当(通称・日当)は、一般的には労働の対価ではなく「出張中に必要な費用を補填するための支給」として扱われるため、税務上非課税扱いになることが多いです。
 
税務署の通達でも、「その旅行について通常必要と認められる範囲内の金額」であれば非課税とされます。非課税の前提には、旅費規程などで支給基準が明確になっていることや「金額が社会通念上妥当な範囲であること」があります。
 

でも“非課税=確定申告不要”ではない

日当が非課税とされるのは、税務上の取り扱いとして給与所得に含めないという意味です。しかしこれは自動的に確定申告で扱う必要がないという意味ではありません。たとえば以下のようなケースでは注意が必要になります。
 

会社が適切な旅費規程を整備していない場合:規程がない、または実態にそぐわない支給基準になっていると、税務署が給与所得として扱う可能性があります。
 
支給額が常識的な範囲を超えている場合:社会通念上の範囲より高額と判断される支給は、非課税ではなく課税対象となり得ます。
 
業務目的以外の支出が含まれるような支給:例えば観光や私的な部分に日当を使ったとみなされる場合などです。

 
これらの状況では、非課税の前提が崩れる可能性があり、結果的に確定申告の対象になる場合があります。
 

“確定申告漏れ”になるか?

結論から言うと、「日当をもらっているだけ」であれば、原則として給与や雑所得として課税対象にならず、その金額だけで自分で確定申告する必要は基本的にありません。
 
給与所得者が会社から受け取る日当が、税務上のルールに沿って支給されている場合、年末調整・源泉徴収で扱われる給与と同様に、確定申告の必要は生じないのが一般的です。
 
ただし、以下のような場合は申告の必要性や税務のチェック対象になる可能性があります。
 

日当が実態にそぐわないほど高額

社会通念上妥当な額を大きく超えると、税務署の調査で指摘される可能性があります。この場合、「一部が給与として課税対象」として扱われることもあり、追徴税の対象になる可能性があります。
 

会社の旅費規程が不十分・整備されていない

税務上の非課税条件(旅費規程など)を満たしていない支給は、給与として扱われる可能性があり得ます。税務署から問い合わせが来た場合、自分側で証拠を説明できないと、申告漏れになるリスクが高まります。
 

海外出張と国内出張で違いはある?

税法上、国内出張と海外出張で非課税の扱いが変わるわけではありませんが、支給金額の妥当性の評価の際には「出張先の物価や滞在実態」も考慮されます。
 
海外出張の場合、食費や雑費の現地物価が高い地域であることを基準に金額を設定する企業もあり、その点が妥当な非課税支給かどうかの判断材料になります。これは旅費規程や支給根拠の中で整合性を説明できるかどうかが重要になります。
 

確定申告しなければいけない状況はどんなとき?

基本的には会社側で源泉徴収や年末調整が完結している給与について、本人が別途確定申告をする必要はありませんが、以下のようなケースでは確定申告を検討する必要が出てきます。
 

給与以外に副収入があり合算して申告が必要な場合

例:副業収入、投資収益、フリーランス収入などの合計が申告基準を超えた場合。
 

日当が課税所得と判断された場合

会社の支給内容が非課税条件を満たしていないと税務署の判定が入る可能性があります。
 
このようなケースでは、年末調整だけでは税金の処理が正確に完結しないため、自分で確定申告を行う必要が出てきます。
 

まとめ

日当(出張手当)は、適切なルールと運用があれば、給与所得として課税対象にならず、自分で確定申告をする必要は基本的にありません。ただし、支給のルール(旅費規程)が曖昧だったり、支給額が社会通念を大きく超えていたりすると、税務署から否認されるリスクがあり、その場合に課税対象となって申告や納税の対象になる可能性があります。
 
日当が非課税である前提は、「その出張に通常必要と認められる範囲内の支給」であることが重要です。安心して仕事に集中するためにも、会社側の旅費規程や支給基準がしっかり整備されているかを確認しておくと安心です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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