年収200万円でも「独身税」の負担はある? 低所得層ほど影響を受けるって本当ですか?

配信日: 2026.01.10
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年収200万円でも「独身税」の負担はある? 低所得層ほど影響を受けるって本当ですか?
「独身税が始まる」「子どもがいない人ほど損をする」といったうわさが話題になるなか、年収が高くない人ほど影響が大きいのではないかと不安を感じている人もいるかもしれません。
 
特に年収200万円程度の場合、「生活に余裕がないのに新たな負担が増えるのでは」と心配になるのも無理はないでしょう。いわゆる“独身税”と呼ばれている制度の実態については、その負担の対象や金額の仕組みは必ずしも正しく理解されていません。
 
本記事では、「子ども・子育て支援金制度」の仕組みを整理したうえで、年収200万円の場合の具体的な負担額の目安と、「低所得層ほど影響を受ける」と言われる見方が妥当かどうかを確認します。
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「独身税」は存在しない? 制度の正式な位置づけ

まず押さえておきたいのは、「独身税」という税金は制度上存在しないという点です。話題になっているこの制度の正式名称は「子ども・子育て支援金制度」であり、こども家庭庁が所管しています。この制度は、少子化対策の一環として子育て支援の財源を安定的に確保することを目的に設けられたものです。
 
支援金は新たな税金として徴収されるのではなく、医療保険制度を通じて拠出される仕組みになっています。そのため、独身か既婚か、子どもがいるかどうかにかかわらず、医療保険に加入している人は原則として対象になります。「独身者だけが負担する制度ではない」という点は、まず正確に理解しておく必要があります。
 

支援金はいくら負担するのか

子ども・子育て支援金は、加入している医療保険制度ごとに負担の仕組みが異なります。こども家庭庁によれば、被用者保険に加入している場合は5月の給与から支援金の天引きが開始されます。
 
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している場合は保険者によって徴収開始時期が異なり、6~7月に納入通知書が送付され、具体的な支援金額および徴収開始時期が通知されるとしています。
 
なお、令和8年度における平均的な支援金額の試算は、被用者保険では被保険者1人当たり月額約550円、国民健康保険では一世帯当たり約300円、後期高齢者医療制度では被保険者1人当たり約200円とされています。
 
ここで重要なのは、支援金額は一律ではなく、加入している医療保険制度や所得水準によって差が生じる点です。
 

年収200万円の場合、実際の負担はいくらくらいか

では、年収200万円の人の場合、どの程度の負担になるのでしょうか。こども家庭庁の試算によると、被用者保険(協会けんぽ・健保組合・共済組合)に加入している人で年収200万円の場合、令和8年度の支援金額は被保険者1人当たり月額192円とされています。
 
年間に換算すると2300円程度であり、「月数百円の負担増」という水準です。平均的な被用者保険の支援金額(約550円)と比べると、年収200万円の場合は負担が抑えられていることが分かります。少なくとも、所得に関係なく一律で同額を徴収される仕組みではありません。
 
なお、年収200万円で市町村国民健康保険に加入している場合は、世帯(夫婦と子どものいる世帯)当たり月額400円、後期高齢者医療制度の場合は、単身世帯(年金収入のみ)の被保険者1人当たり200円と試算されています(いずれも令和8年度)。
 

「低所得層ほど影響を受ける」は本当か

「低所得層ほど影響を受ける」という指摘は、金額そのものではなく、家計に占める割合という観点では一定の理解ができます。年収200万円の人にとって、月192円であっても、可処分所得に対する比率は年収が高い人より大きく感じられる可能性があります。
 
一方で、制度設計上は、被用者保険では報酬に応じて負担額が調整されており、国民健康保険や後期高齢者医療制度でも過度な負担とならないよう配慮されています。そのため、「低所得者ほど金額的に重い負担を課される制度」とまではいえません。
 
つまり、「影響を受けやすい」と感じるかどうかは家計状況次第であり、制度そのものが低所得層に不利に設計されているとは一概には言えない、というのが実態に近い整理といえるでしょう。
 

まとめ

いわゆる“独身税”と呼ばれる制度は、正式には「子ども・子育て支援金制度」であり、独身者だけを対象とした税金ではありません。医療保険に加入するすべての人が対象となり、支援金額は加入している医療保険制度や所得水準などに応じて決まります。
 
年収200万円の被用者保険加入者の場合、令和8年度における支援金は月額192円と試算されており、金額面では限定的な負担にとどまります。「低所得層ほど影響を受ける」という見方には家計比率という側面はあるものの、制度全体としては一定の調整が行われていることも押さえておきたいポイントです。
 
制度の正式な仕組みを理解したうえで、冷静に影響を見極めることが重要といえるでしょう。
 

出典

こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度のQ&A Q2.子ども・子育て支援金っていくらなの?いつから支払わなくちゃいけないの?
こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度について 医療保険制度ごとの年収別試算
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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