会社の年末調整、生命保険の控除証明書を提出し忘れた! 期限を過ぎたら控除を受けられないのでしょうか?

配信日: 2026.01.13
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会社の年末調整、生命保険の控除証明書を提出し忘れた! 期限を過ぎたら控除を受けられないのでしょうか?
年末調整で多くの人が提出する「生命保険の控除証明書」提出期限を過ぎてしまった場合は、今から提出しても控除を受けられないのでしょうか。本記事で見ていきましょう。
神津喜代子

資産運用の相談業務

資産運用の相談業務のなかで、貯金・生命保険・投資信託・変額年金保険・投資信託・NISAを取り扱い、職員指導も行なった実績を活かし、お客さまから金融商品に限らず、相続などさまざまな相談を受ける。
 
現在も日本FP協会のSGに参加し、研修を継続中。わかりやすく正確な最新情報の提供に努めている。

年末調整とは?

年末調整とは、所得税の清算手続きです。給料を受け取っている会社員の場合は、年末調整で清算します。自営業など会社員でない場合は、確定申告をして所得を計算し清算しています。
 
会社員の場合、毎月の給与や賞与で所得税を計算し会社から支払っていますが、最終的な年税額を年末に計算し清算しています。これにより税金を払い過ぎている人は、還付分が戻ってきます。納税が完了しますので、確定申告の必要がなくなります。
 

会社員でも、年末調整の対象になる人・ならない人がいる

年末調整の対象となるのは、以下に該当する人です。
 

【年末に年末調整を行う人】

・1年を通じて勤務している人
・年の途中で入社し、年末まで勤務している人

 

【退職時に年末調整を行う人】

・年の途中で退職し、本年中に再就職しない人

 

【非居住者となったとき年末調整を行う人】

・年の途中で、海外の支店へ転勤したことなどの理由により、非居住者となった人

 
年の途中で勤務した人は、別の会社で支払いを受けている場合、1ヶ所でのみ年末調整が行えます。途中で退職し再就職しない人の場合は、その時点で年末調整を行います。
 

【年末調整の対象とならない人、確定申告を行う必要がある人】

・給与収入が2000万円を超える人
・災害による被害を受け所得税の徴収猶予や還付を受けた人
・2ヶ所以上から給与の支給を受けている人、(1ヶ所でのみ申告書提出)

 
年末調整の対象とならない場合は、確定申告を行い調整します。
 

年末調整で清算できる控除と、清算できない控除がある!

会社員であれば毎年行われる年末調整ですが、すべての所得控除がここで清算できるわけではありません。控除の種類によっては、年末調整で手続きが完結するものと、別途確定申告が必要なものがあります。本章では、年末調整で清算できる控除と、確定申告が必要な控除を整理して確認します。
 

<年末調整で清算できる控除>

・基礎控除
・配偶者控除、配偶者特別控除
・扶養控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・社会保険料控除(国民年金などを自分で支払っている場合)
・小規模企業共済、iDeCoの控除
・住宅ローン控除(1年目以外)

 

<年末調整で清算ができない控除>(確定申告で清算が必要な控除)

・医療費控除
・ふるさと納税、寄附金控除
・雑損控除、災害・盗難などの控除
・投資の損失、株・投信などの控除
・住宅ローン控除の1年目の控除

 
年末調整行で清算が行える控除は、確定申告することで清算もできます。年末調整を行うメリットは、自分で確定申告しなくてよい点です。書類に記入するだけで会社が計算し、申告を行ってくれるため手間が省けます。
 

年末調整で提出が必要な書類

必要な書類については、勤務先の会社の担当部署から案内があります。
 
・年末扶養控除等申告書
扶養家族がいるかどうかを確認します
 
・基礎控除申告書・配偶者控除申告書
自分や配偶者の収入を記入します
 
・保険料控除証明書
生命保険・地震保険などの控除を申請する(保険会社から送られる控除証明書を添付)
 
・住宅ローン控除
住宅ローンがある場合。1年目は確定申告が必要、2年目以降は年末調整が行えます。
    
年末調整は、その年の最後に支給される給与で行われます。会社からは11月末までの提出などが求められます。
 

年末調整に書類が間に合わなかったらどうすればいい?

年末調整に書類が間に合わずに提出できなかった場合は、年末調整での控除が受けられません。その場合の対応としては、まず、勤務先の年末調整を担当している部署に相談しましょう。会社により、遅れても対応してもらえる場合があります。
 
また、年末調整で書類を提出していない場合、確定申告ができます。
 
確定申告の方法は、一般的な確定申告と同様です。確定申告により払い過ぎた税金は、戻ってきますので安心してください。年末調整を行っている場合、年末調整できていない控除を確定申告で行います。
 
確定申告する控除が生命保険料のみの場合は、生命保険料控除のみで確定申告できます。その場合は、源泉徴収票、保険料控除証明書、マイナンバーカードが必要です。
 
確定申告は翌年の通常2月16日~3月15日の間に行いますが、医療費控除などの還付申告は1月1日から5年間です。すでに医療費控除などを確定申告で行っている場合は、修正の申告になります。
 
生命保険料控除を年末調整で行えなかった場合は、確定申告で控除を行うことができます。ほかに確定申告する控除がある場合は、同時に行いましょう。確定申告することで、払い過ぎている税金を還付してもらえますので安心してください。
 

まとめ

年末調整は基本的に会社が行いますが、間に合わない場合は、確定申告を行い清算できます。相談先は、年末調整は勤務先の担当者、確定申告は税務署です。年末調整、確定申告どちらで行っても、払い過ぎている税金の還付を受けることができます。それぞれの制度について、確認し対応しましょう。
 

出典

国税庁 令和7年分年末調整のしかた(手順などの説明)
 
執筆者 : 神津喜代子
資産運用の相談業務

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