「5万円」した人間ドックでポリープが見つかり、「2万円」で切除しました。ポリープの治療費だけでなく、人間ドック代も医療費控除の対象になりますか?
今回は、人間ドック費用が医療費控除の対象になるか否かや、医療費控除を受けるために必要な書類などについてご紹介します。
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目次
基本的に人間ドックは医療費控除の対象外
国税庁によると、人間ドックや健康診断の費用については「健康診断等の費用は、疾病の治療を行うものではないので、原則として医療費控除の対象とはなりません」と示されています。このほか、メタボリックシンドロームにかかる特定健康診査費用も、治療を伴っていないため原則として医療費控除の対象外です。
医療費控除の基準は、あくまでも治療と直接関係のある費用が対象になります。対象になる費用例は以下の通りです。
・病院での診察や治療の費用
・治療に必要な医薬品の購入費
・治療を受けるための通院費、入院時の部屋代など
人間ドックや健康診断は予防目的であり、治療目的ではないため、例外を除いて基本的には医療費控除の対象外となります。
検査結果を理由に治療した場合は対象になる可能性がある
人間ドックや健康診断が医療費控除の対象になるケースとしては、健康診断等の結果、重大な病気が見つかり治療に移った場合です。例えば、人間ドックでポリープが見つかり、そのまま病院で受診、ポリープの切除を行った場合は、人間ドックが治療前の診察として医療費控除の対象になる可能性があります。
ただし、ポリープの切除が単なる予防的処置と判断されるか、治療と認められるかは個別判断となる場合があるため、確定申告前に所轄税務署への確認をおすすめします。
医療費控除を受けるために必要な書類
医療費控除を受けるには、確定申告書に自分で作成した「医療費控除の明細書」を添付する必要があります。なお、医療保険者から発行された医療費通知がある場合は、それを添付することで「医療費控除の明細書」の記載を簡略化できます。
国税庁によると、医療費通知とは、以下の項目がすべて記載されているものを指します。
・被保険者などの名前
・治療を受けた年月
・治療を受けた人物
・治療を受けた病院、診療所、薬局などの名前
・被保険者などが支払った医療費の金額
・保険者などの名前
確定申告期限等から5年間は、医療費控除の内容が合っているかを確かめるために医療費の領収書の提出を求められる可能性があります。医療費通知とは別に領収書がある場合、なくさないように保管しておきましょう。
セルフメディケーション税制を使った方がよいケースも
医療費控除では、「1年間の医療費の実負担分-保険などによる補てん金額-10万円(総所得金額等が200万円未満なら総所得金額等×5%の金額)」で計算された金額(最大200万円)を所得から差し引けます。計算式からも分かるように、年間10万円もしくは総所得金額等の5%以上、医療費負担がないとそもそも医療費控除は受けられません。
今回のケースのようにポリープ切除で2万円、人間ドック5万円で合計7万円のほかに負担した医療費がない場合、総所得金額等が140万円未満でなければ基本的に医療費控除の対象外となります。
年間の医療費があまり高くない場合は、医療費控除の代わりにセルフメディケーション税制の利用も検討するとよいでしょう。セルフメディケーション税制は、人間ドックをはじめとする健康の保持増進・疾病予防のための一定の取り組みをしている人が、指定の医薬品を購入していた場合に受けられる所得控除です。
セルフメディケーション税制は、指定医薬品の購入費から1万2000円を引いた金額を、最大8万8000円までの範囲で控除できます。例えば、人間ドックを受けた人が、同年に3万円分の指定医薬品を購入していると、「3万円-1万2000円」の1万8000円が控除額です。
治療につながったのであれば人間ドックの費用も医療費控除に含められる可能性がある
人間ドック自体は予防目的で受けるもののため、基本的に治療に際して支払った費用が対象となる医療費控除には加算できません。しかし、人間ドックの結果でポリープ切除にまで至った場合、人間ドック費用も医療費控除に加算できる可能性があります。
なお、年間の医療費が少なく医療費控除の対象にならない場合、セルフメディケーション税制の対象でないか調べるとよいでしょう。人間ドックを受けていてセルフメディケーション税制の対象となる場合、購入した指定医薬品の金額が年間1万2000円を超えていれば、申告することで所得控除を受けられます。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1122 医療費控除の対象となる医療費 人間ドック・健康診断等の費用、メタボリックシンドロームに係る特定健康診査の費用
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1122 医療費控除の対象となる医療費
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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