子どもの歯列矯正に「80万円」。共働き夫婦が2~3月の確定申告に向けてやっておくべき医療費控除の計算と注意点とは?
歯列矯正を行う目的によっては「医療費控除」が適用され、税金が戻ってくる可能性があります。特に、子どもの歯列矯正は医療費控除の対象になる可能性が高いと考えられるため、仕組みを確認しておいたほうがよいでしょう。
本記事では、歯列矯正にかかる費用に医療費控除が適用されるかどうかの判断ポイントや、確定申告する際の注意点などをご紹介します。
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目次
歯列矯正は「見た目目的」だと控除NG? 判断のポイント
歯列矯正が医療費控除の対象になるのは「医療目的」として矯正が行われたかどうかがポイントです。
今回は「子どもの歯列矯正」ということですが、国税庁によると「発育段階にある子どもの成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正の費用は、医療費控除の対象になる」とされています。
つまり、子どもの歯列矯正は見た目をよくすることを目的として行うものではなく、成長するうえで「必要と認められるもの」であると判断されるようです。
医療費控除が適用されて税金が戻ってくる可能性があるため、2月16日から3月15日(令和7年分は3月16日まで)の間に確定申告を行いましょう。
夫婦どちらの所得で医療費控除をすることが得か
医療費控除の対象には、生計を一にする家族のために支払った医療費も含まれます。子どもの歯列矯正にかかった費用も、親やほかの家族にかかった医療費と一緒に申告することが可能です。
今回のように夫婦が共働きの場合、所得の多いほうが申告することで還付金が多くなります。
還付金は、支払った医療費の合計から控除額を差し引き、所得税率を掛けて算出します。所得税は所得が多いほど税率が高くなるため、所得が多い人ほど控除の効果が大きくなるという仕組みです。
保険金や高額療養費で補てんされた分の扱い
医療費控除の対象となる金額は「支払った医療費-保険金などで補てんされる金額-10万円(総所得金額が200万円未満の場合はその5%)」で算出します。
「保険金などで補てんされる金額」とは、生命保険に加入している場合に支給される「入院費給付金」や、健康保険から支給される「高額療養費」「家族療養費」などのことです。
確定申告(作成コーナー)では、「支払った医療費の金額」と「補てんされる金額」をそれぞれ入力し、控除額は自動計算されます。
例えば、支払った医療費が80万円で、保険金などで補てんされる金額がそれより少ない場合は、「支払った医療費の金額」欄に80万円を入力し、「補てんされる金額」欄に受け取った金額を入力します。
また、補てんされる金額が支払った医療費を上回る場合は、「補てんされる金額」欄には、その医療費の金額を上限として入力します。なお、歯科ローンを利用した場合は、信販会社の立替払いが行われた年の医療費控除対象となりますが、ローンの金利や手数料は対象外です。
事前に済ませたいレシート整理と集計テクニック
医療費控除を申告するために、事前にレシートの整理をしておきましょう。
まずは、医療費がかかった人ごとに分け、さらに、病院別・薬局別・介護保険サービスごとに分けていきます。合計額を計算し、10万円(総所得金額200万円未満の人はその5%)を超えていたら、控除の対象になります。
医療費の領収書が多い場合は、国税庁のホームページからダウンロードできる「医療費集計フォーム」に支払った医療費の内容を入力・保存しておくと便利です。確定申告書等作成コーナーの入力画面に反映することができるため、手間が省けるでしょう。
子どもの歯列矯正費用は医療費控除の対象になるため、レシート整理や医療費集計フォームの入力をしておくとよい
歯列矯正は見た目をよくすることではなく医療目的として行われる場合、医療費控除が適用されます。
子どもの歯列矯正は成長するうえで「必要なもの」と判断される可能性が高く、確定申告を行うことで税金が戻ってくることになるでしょう。共働き夫婦の場合は、所得が多いほうが確定申告を行うことで控除の効果が大きくなります。
事前にレシートを整理して医療費の合計を計算しておくとともに、医療費集計フォームに支払った医療費の内容を入力しておくと、スムーズに確定申告を行うことができるでしょう。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁 令和7年分 確定申告特集 医療費控除を受ける方へ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
