ふるさと納税でワンストップ特例の申請後に医療費控除を使えることが判明。確定申告と併用はできる?
本記事では、ワンストップ特例の概要や確定申告との併用ができない理由、また医療費控除も申請したいときの注意点などについてご紹介します。
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ワンストップ特例とは
ワンストップ特例は、ふるさと納税で寄附をした際に利用できる制度です。ふるさと納税をしたことによる寄附金控除を受けたい場合、本来は確定申告をしなければ適用されません。
しかし、ワンストップ特例を利用することで、確定申告なしで控除を受けられます。ワンストップ特例は、以下の条件にすべて当てはまっていると利用できます。
・年間5自治体以内に寄附
・給与などを2ヶ所以上から受け取っていない
・年収2000万円以下
・給与所得以外の所得がない
・確定申告が必要になるものがない
ワンストップ特例を利用した場合、税額控除はふるさと納税をした翌年6月以降の住民税から減税される形で控除されます。ワンストップ特例を利用せず確定申告をした場合は、ふるさと納税をした年度分の所得税と、翌年度分の住民税から控除される形です。
なお、控除されるのは収入や世帯構成などの条件に応じて決められる上限までとなります。上限を超えた分は控除されません。
ワンストップ特例と確定申告の併用はできない
ワンストップ特例を利用する場合、確定申告で寄附金控除を申請する必要はありません。ただし、先述したようにふるさと納税による寄附金控除以外の控除を利用したい場合は、ワンストップ特例は利用できなくなり、確定申告が必要です。
これは、確定申告の際にはふるさと納税の寄附金額も含めたうえで、確定申告の書類に記載しなければならないためです。ふるさと納税とほかの所得控除を併用すること自体に問題はありませんが、確定申告時にふるさと納税分の控除を忘れないようにしましょう。
医療費控除を併用する場合、ふるさと納税の全額控除される上限額が少なくなる可能性があります。ふるさと納税と医療費控除を併用する際の計算手順は、以下のようになるためです。
(1)合計所得を求める
(2)所得から医療費控除を始めとする適用される所得控除を差し引く
(3)(2)の金額を基に税額を計算する
(4)求めた税額からふるさと納税による寄附金控除が差し引かれる
手順から分かるように、ふるさと納税による寄附金控除は税額控除なのに対し、医療費控除は所得控除です。ふるさと納税の控除上限額は所得を基に決められるため、所得を減少させる医療費控除を適用すると、上限額も少なくなることになります。
ワンストップ特例と医療費控除の併用を検討する際は、控除額の変動を事前に試算し、実質的な自己負担額を確認しておきましょう。
医療費控除を申請する際の注意点
医療費控除を申請したいときは、対象となる金額を間違えていないかを確認しましょう。
国税庁によると、医療費控除の対象となるのは「その年の1月1日から12月31日までの間に自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合」です。自分のために支払った医療費のほかに、配偶者や子どもなどの医療費を負担していた場合、加算できます。
医療費控除の対象となる金額は、「医療費の実負担分-保険金などによる補てん額-10万円(総所得が200万円未満の場合は総所得×5%)」です。確定申告の際に計算を間違えると、税務署から指摘を受ける可能性があるので注意しましょう。なお、医療費控除の上限額は200万円です。
医療費控除を適用したいなら、ふるさと納税も含めて確定申告を行おう
ワンストップ特例は、確定申告なしでふるさと納税の寄附金控除を受けられる制度です。
一方で、医療費控除などの所得控除も適用したい場合、たとえワンストップ特例を申請していたとしても、確定申告が必要となります。ほかの所得控除と併用したい場合は、確定申告で寄附金控除も記載しないと、適用されません。
なお、医療費控除と併用すると、ふるさと納税の税額控除できる上限額が少なくなる可能性があるため、寄附を行う前に控除上限額を試算しておくことが重要です。
医療費控除もふるさと納税の控除も取りこぼさないために、確定申告で必要事項を忘れずに記載し、寄附前には控除上限額もあわせて試算しておきましょう。
出典
国税庁 令和7年分確定申告特集 ふるさと納税をされた方へ
泉佐野市 ふるさと納税特設サイト さのちょく ふるさと納税完全ガイド ふるさと納税と医療費控除を賢く併用 損をしないためのポイントとは
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
