ふるさと納税「ポイント還元」は昨年から廃止に。今年、同じ「5万円」を寄付してもお得になる?
今回は、ふるさと納税制度の改正によりどう変わったのか、また改正された理由やポイント還元がなくなったときの控除などについてご紹介します。
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改正でふるさと納税制度はどう変わった?
総務省によると、改正されたふるさと納税制度の見直し内容は以下の通りです。
・寄付者に対しポイント等を付与するポータルサイトなどを通じた寄付募集の禁止(※2025年10月1日以降の寄付分から適用)
・民間事業者等が行う返礼品などを強調した宣伝広告も禁止事項であることを明確化
・食品返礼品の産地名の適正な表示を確保するため、必要な措置を講ずることを、募集適正基準に明示
・返礼品について「地場産品基準」がより厳格化され、製造者から当該製品の価値の過半が当該区域内で生じていることについての証明がなされた場合に限定
このうち、寄付者に対するポイントは、寄付をしたことで得られる各ポータルサイト経由のポイントなどを指します。これにより、「寄付額の10%をポイント還元」といった形での還元はできなくなりました。
改正が行われた理由
改正が行われた理由は、ふるさと納税制度の適切な活用です。総務省は、ふるさと納税制度の意義として以下3つを掲げています。
・納税者が自分で寄付先を選択することで、その使われ方を考えるきっかけになる
・生まれ故郷やお世話になった地域、これから応援したい地域への力になれる
・地域のあり方をあらためて考えるきっかけになる
一方で、総務省によると、ふるさと納税の基準に適合していない疑いがある事例として以下が挙げられています。
・ポータルサイトなどでポイント付与などによる競争が過熱
・ポータルサイトや企業などによる返礼品等を強調した宣伝広告の実施
・返礼品の実際の製造場所が当該地域の区域以外
・全国チェーンの飲食店や宿泊施設の利用券など、当該地域とはあまり関係のない返礼品
こうした実態が、寄付によってその地域を支援するふるさと納税制度の意義や趣旨と離れていることから、改正が決定されました。
ポイント還元がなくなると控除額はどうなる?
前提として、ポイント還元の有無は控除額には影響しません。ふるさと納税の控除額は、ポイントではなく実際に寄付した金額や納税者の所得などから判断されるためです。総務省のふるさと納税ポータルサイトによると、所得税や住民税の控除額は以下の計算式で求められます。
・所得税からの控除額:(ふるさと納税額-2000円)×所得税率(控除対象となるふるさと納税額は、「総所得金額等×40%」が上限)
・住民税からの控除額(基本分):(ふるさと納税額-2000円)×10%(控除対象となるふるさと納税額は、「総所得金額等×30%」が上限)
・住民税からの控除額(特例分):(ふるさと納税額-2000円)×(100%-10%-所得税率)(計算した金額が住民税所得割額の2割を超えない場合に適用)
・住民税からの控除額(特例分)が住民税所得割額の2割を超えた場合:(住民税所得割額)×20%
例えば、所得税率が20%で5万円のふるさと納税をした場合、所得税からの控除額は9600円です。また、住民税の基本分は4800円、特例分は3万3600円となり、合計4万8000円の控除を受けられる計算です。
一方で、今まで「寄付額の10%をポイント還元」のサービスを受けていた場合、改正により5000円のポイントは受け取れません。そのため、人によっては「5000円損した」と感じる可能性があります。
ポイント還元の有無は控除額には影響しない
2025年にふるさと納税制度の改正が行われたことで、寄付によるポイント還元などは受けられなくなりました。ポイント還元の過度な競争や返礼品を強調した宣伝広告などで、「地域を支援する」本来のふるさと納税の趣旨からずれているとされたことが理由です。
しかし、ポイント還元が受けられなくなったからといって、控除額で損をするわけではありません。控除額は納税者本人の所得などを基に計算されます。控除額が少なくなっていないか不安という人は、自分で一度控除額を計算してみるとよいでしょう。
出典
総務省 ふるさと納税の指定基準の見直し【令和6年6月28日付け告示第203号】
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税の理念
総務省 ふるさと納税ポータルサイト ふるさと納税のしくみ 税金の控除について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
