副業で「年30万円」稼いでいた父が急逝。確定申告は相続人の私が代わりにするのでしょうか?
本記事では、確定申告前に本人が亡くなった場合、相続人が確定申告を行うのか、また確定申告をする際の注意点などについてご紹介します。
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確定申告前に本人が亡くなると相続人が代わりに実施する
確定申告の必要な人が、申告する前に亡くなった場合、相続人が本人の代わりに確定申告を提出する必要があり、これを「準確定申告」と呼びます。
国税庁によると、準確定申告を行う場合、該当年の1月1日から本人が亡くなった日までの所得や税額を計算し、相続人が申告しなければなりません。相続人が複数人いる場合は、連署で1通の準確定申告書の提出が必要です。
ただし、ほかの相続人の名前を記載して、申告内容を相続人へ通知していれば、各相続人が別々に提出することもできます。
準確定申告が必要となるのは、亡くなった本人が確定申告の対象だったときです。国税庁によると、給与所得者であっても以下の条件のいずれかに当てはまる人は、確定申告の対象となります。
・給与収入が年間で2000万円を超える
・源泉徴収されている給与を1ヶ所から受け取っており、給与所得以外の所得が20万円を超える
・源泉徴収されている給与を2ヶ所以上から受け取っており、年末調整されなかった給与収入とほかの所得の合計が20万円を超える
・同族会社の役員などで、その会社から貸付金の利子や賃貸料などを受け取っている
・災害減免法により源泉徴収の猶予などを受けている
・源泉徴収義務のない人から給与を受け取っている
・退職所得を正規の方法で計算した場合に、源泉徴収額よりも正式な税額のほうが多くなる
申告漏れがないように、亡くなった本人の収入状況が分かるものは早いうちに探しておきましょう。
準確定申告の期限とやり方
通常の確定申告は原則として翌年2月16日~3月15日に行いますが、準確定申告は相続開始を知ったことを知った日の翌日から数えて4ヶ月以内の申告と納税が必要です。
例えば、4月1日に相続開始を知ったと仮定すると、申告期限は8月1日までとなります。通常の確定申告期限まで待つと申告漏れとなり、延滞税や無申告加算税がかかる可能性があります。
準確定申告を行う際は、各相続人の氏名・住所、亡くなった本人との続柄などを記載した付表を準確定申告書に添付します。提出先は、被相続人が亡くなった時点の納税地を管轄する税務署です。
準確定申告を行う際の注意点
確定申告をする際、国税庁の確定申告書作成コーナー(国税庁が提供する、申告書をオンラインで作成できるサービス)で必要な書類を作成している人もいるでしょう。
しかし、相続人が行う準確定申告は確定申告書作成コーナーでは作成できません。手書きで作成した申告書を税務署に持参・郵送するか、e-Taxソフト等を利用して電子申告する必要があります。
また、準確定申告で医療費控除を適用する場合、本人が亡くなった日以降に相続人が代わりに支払った医療費は計算に加算できないため、亡くなる日までの医療費のみに限定して計算しましょう。寄附金控除を始めとするそのほかの所得控除も、本人が亡くなる日までが基本的には基準となります。
どこまで金額を含めてよいか分からないときは、税理士などの専門家に相談するとよいでしょう。
父が亡くなったとき、確定申告(準確定申告)の流れを確認しよう
亡くなった本人が確定申告の対象者だった場合、その年分の確定申告ができていない状態です。そのため、相続人が準確定申告の形で申告と納税をする必要があります。申告期限は相続開始を知った日から4ヶ月以内と、通常の確定申告とは異なるため間違えないようにしましょう。
また、準確定申告で所得控除がある場合、基本的に適用されるのは本人が亡くなる日までに該当する金額です。医療費控除など、亡くなった日以降に相続人が支払った分は加算しないようにしましょう。金額の計算で悩んだときは、専門家に相談するのも選択肢の一つです。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
国税庁 令和4年分確定申告書等作成コーナーよくある質問 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
