「入院費30万円」の領収書を紛失…再発行してもらえなければ医療費控除は受けられない?
本記事では、病院の領収書の再発行ができるのかや、医療費控除に必要な書類などについてご紹介します。
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病院の領収書は再発行できない場合が多い
多くの病院では、領収書の再発行は行っていません。理由としては、領収書を二重発行することによる不正利用を防ぐためとされています。そのため、もし領収書を紛失した場合は、領収証明書など別の書類で医療費の証明をする必要があります。
ただし、領収書を紛失したからといって、すぐに医療費控除に影響が出るわけではありません。医療費控除の申請に際して必要なのは、領収書ではないためです。
医療費控除で必要な書類とは
国税庁によると、医療費控除の申請に際して必要な書類は「医療費控除の明細書」です。医療費控除の明細書は、納税者本人が自分で作成します。記載内容としては、医療を受けた人物名や病院、薬局などの支払先名、医療費の金額、区分などです。
ただし、医療費通知を添付する場合は一部簡略化できます。医療費通知は医療保険者が発行する書類のことで、以下の項目が記載されています。
・被保険者氏名
・医療を受けた年月
・医療を受けた人
・医療を受けた病院や薬局などの名前
・支払った医療費の金額
・保険者などの名前
つまり、医療費控除の明細書や医療費通知があれば医療費控除の申請はでき、領収書は申請自体にはかかわりません。領収書が求められるのは、申請した医療費控除の内容を税務署が確認したいときです。
国税庁によると、医療費控除の明細書について内容確認が必要になった場合、領収書の提出を求める可能性があるとしています。そのため、医療費控除の申請をした時点で領収書は5年間の保管が求められます。
しかし、領収書の保管目的はあくまで医療費控除の内容確認のため、支払った金額の証明ができる医療費通知があれば問題ありません。
領収書を紛失した時点で病院へ連絡し、病院で新たに支払い証明書などを受け取るとよいでしょう。
医療費控除の申請方法
領収書をなくしても、必要な情報が掲載された書類がそろっていれば問題ありません。先述したように、医療費控除の申請で提出するのは明細書です。
医療費控除を申請するには、まず自分の医療費控除の金額を知っておく必要があります。国税庁によると、医療費控除の金額は「自分で1年間に実際に負担した医療費-保険金や高額療養費制度などによる補てん金-10万円(総所得200万円未満なら総所得×5%)」です。
今回のように入院費が30万円を自己負担し、補てん金がなければ医療費控除の対象になります。
医療費控除の金額が分かったら、確定申告で医療費控除の欄を記入しましょう。また、確定申告時に医療費控除以外の控除も適用されるのであれば、その項目も記載します。必要事項をすべて記載し、医療費控除の明細書や医療費通知などの必要な書類を添付したら、確定申告書を提出しましょう。
領収書を紛失しても、代わりの書類で申告を進めよう
医療費控除における領収書の役割は、もしものときの申告内容確認のためです。医療費控除として提出された明細書の内容に疑問が生じたときなどに、領収書を用いて確認されるケースがあります。国税庁でも、こうした理由から領収書は5年間の保管が求められています。
しかし、領収書の保管目的はあくまで医療費控除の内容確認のため、支払った金額の証明ができる医療費通知があれば代替として保管可能です。領収書を紛失したときは、まず健康保険組合や市区町村から発行される医療費通知を確認し、不足分は病院で発行される支払い証明書などで補完できます。
領収書がないこと自体が医療費控除の申請を止めるわけではないため、紛失しても慌てずに申告の準備を進めましょう。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
