2025年8月に退職し、現在は無職で傷病手当金を受けています。会社で年末調整をしていないのですが、確定申告をするべきだったでしょうか?

配信日: 2026.03.27
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2025年8月に退職し、現在は無職で傷病手当金を受けています。会社で年末調整をしていないのですが、確定申告をするべきだったでしょうか?
2025年8月に退職し、現在は無職で傷病手当金を受けている場合、「会社で年末調整をしていないが、このままで問題ないのか」と不安に感じる方は多いでしょう。
 
退職した年に行う税金の手続きは、在職中とは異なる点があり、受け取っている給付や収入の種類によっても考え方が変わります。特に、給与と傷病手当金では税金上の扱いが異なるため、状況を分けて確認することが大切です。
 
そこで本記事では、退職後に傷病手当金を受けている場合の確定申告の考え方について解説します。
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傷病手当金を受けていても確定申告が必要とはかぎらない

まず押さえたいのは、「傷病手当金は所得税の対象外」という点です。国税庁は、傷病手当金を非課税所得として扱っています。そのため、退職後に受け取っている給付が傷病手当金のみであれば、その受給だけを理由に確定申告が必要になることは通常ありません。
 
不安になりやすいのは、「会社で年末調整をしていない」という事情です。しかし、ここで確認すべきは傷病手当金ではなく、2025年1月から退職した8月までの間に受け取った給与です。確定申告が必要かどうかは、その給与について年末調整を受けていないことに加え、副業収入や不動産収入など、ほかに申告が必要な所得があるかどうかによって判断します。
 

2025年8月退職で年末調整をしていない人が確認すべきポイント

年の途中で退職し、その年のうちに再就職していない場合、通常は年末調整を受けられません。国税庁によると、このような場合は、毎月の給与から概算で天引きされた所得税が本来納めるべき税額より多くなっていることがあり、翌年の確定申告でその差分を精算できるとされています。
 
つまり、必ず申告しなければならないというケースではない場合でも、申告したほうが還付金を得られる可能性があるということはよくあります。
 
特に、退職後は年収が下がることで、基礎控除や社会保険料控除などを反映すると、毎月天引きされた所得税が戻るケースがよく見られます。
 
例えば、2025年8月まで給与を受け取り、その後は無収入で傷病手当金のみという場合、課税対象となる収入が少なくなるため、最終的な税額は下がりやすく、還付を受けられる可能性があります。年末調整を受けていないまま放置すると、本来還付されるはずの税金を受け取らないままになることもあるため、早めに確認しておくと安心です。
 

確定申告をしたほうがよいケースと必要書類

確定申告を検討したいのは、退職までに給与から所得税が引かれていた人です。源泉徴収票を見て、源泉徴収税額の欄に金額が入っていれば、還付申告の対象になる可能性があります。また、2025年中に医療費が多くかかった、生命保険料を支払った、国民年金や国民健康保険を自分で払ったといった場合も、申告によって税額が下がる可能性があります。
 
準備する書類としては、退職した会社の源泉徴収票が中心です。また、医療費控除を受ける場合は医療費の明細、社会保険料を自分で支払った場合はその控除証明書などが必要です。
 
還付申告は、退職した年の翌年1月1日から5年間提出できます。還付申告の期間内であれば、後からでも申告して納め過ぎた税額を還付してもらえる可能性がありますが、書類がそろっているうちに進めたほうが手続きはスムーズです。
 

確定申告が必要か迷ったら、申告義務と還付の可能性を分けて考えよう

今回のケースでは、傷病手当金は非課税なので、それだけで確定申告義務が生じる可能性は高くありません。
 
ただし、2025年8月までの給与について年末調整を受けていない場合は、確定申告をすることで払い過ぎた所得税が戻る可能性があります。つまり、確認すべきなのは「傷病手当金は課税か」ではなく、「退職までの給与で税金を引かれ過ぎていないか」という点です。
 
不安がある場合は、まず源泉徴収票を確認し、ほかの所得があったかどうかを整理してください。申告義務の有無と、還付を受けられるかどうかは別の話です。この違いを理解して動けば、必要以上に心配せず、受け取れる還付も逃さずに済むでしょう。
 

出典

国税庁 No.1400 給与所得
国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
国税庁 No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき
国税庁 No.2030 還付申告
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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