4月から「給与の手取り」が減る!?“年収500万円の夫+パートの妻”世帯は、新しく始まる「子ども・子育て支援金制度」で年間いくら引かれる? 家計への影響を解説

配信日: 2026.03.27
この記事は約 4 分で読めます。
4月から「給与の手取り」が減る!?“年収500万円の夫+パートの妻”世帯は、新しく始まる「子ども・子育て支援金制度」で年間いくら引かれる? 家計への影響を解説
2026年4月から、公的医療保険料に上乗せして徴収される「子ども・子育て支援金制度」が始まります。子育て施策の財源確保を目的とした制度ですが、給与天引きによる手取りの減少を気にする声は少なくありません。
 
本記事では、年収500万円の会社員の夫とパートタイムで働く妻の世帯をモデルケースとして、毎月の給与から具体的にいくら引かれるのか、計算の仕組みと家計への影響を試算・解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

2026年4月開始「子ども・子育て支援金制度」の徴収の仕組み

2026年(令和8年)4月から導入される子ども・子育て支援金制度は、全世代・全経済主体が子育て世帯を支えることを目的とした制度です。
 
重要なのは、この支援金のために新たな振込用紙が個別に届くわけではないという点です。会社員の場合、毎月給与から天引きされている「健康保険料」に上乗せされる形で自動的に徴収されます。
 
制度は2026年4月分の保険料から適用されますが、社会保険料は「翌月徴収」が一般的であるため、多くの会社員は同年5月支給分の給与から手取り額が変わるでしょう。
 
支援金の額は、加入している公的医療保険の種類や標準報酬月額などによって異なります。被用者保険(健康保険など)に加入している会社員の場合、国が示す一律の支援金率を基に算定され、事業主(企業)と労働者が半分ずつ負担する「労使折半」の仕組みが採られています。
 

年収500万円の会社員夫、給与からの天引き額は年間いくら?

こども家庭庁によると、初年度である2026年度(令和8年度)の被用者保険における一律の支援金率は「0.23%」です。年収(標準報酬総額)が500万円の会社員の場合、計算は以下のとおりです。
 
年収500万円×0.23%=1万1500円
 
これが労使合わせた年間の総拠出額です。会社員は労使折半となるため、労働者本人が負担する金額は半分の「年間5750円」になります。
 
これを12ヶ月で割ると、月額換算で「約480円」です。毎月の給与から約480円が新たに天引きされ、年間5750円の手取りが減るのが、2026年度における年収500万円の会社員が負担することになる目安です。
 

パート妻の負担額は年収によって変わる。「扶養内」と「社保加入」の違い

世帯全体への影響を考えるうえで、パートタイムで働く妻の負担額も見ておく必要があります。妻の負担額は、年収と社会保険の加入状況によって異なります。
 

ケース1:年収100万円で「夫の扶養内」の場合

妻が年収の壁(106万円・130万円など)を下回り、夫の社会保険の「被扶養者」となっている場合、被扶養者からは直接徴収されません。妻の給与からの天引き額は「0円」です。
 

ケース2:年収150万円で「自身の社会保険に加入」している場合

妻が自身の勤務先で社会保険に加入している場合は、妻の給与からも支援金が天引きされます。
 
年収150万円 × 0.23%÷ 2(労使折半) = 年間1725円
 
月額換算で約144円の負担増です。このように、パートタイムである妻の年収と社会保険の加入状況によって、新たな負担の有無が分かれます。
 

夫婦合わせた家計への影響と、2028年度に向けた負担の変化

夫(年収500万円)と妻(年収150万円・社保加入)の共働き世帯の場合、年間の負担増は、5750円(夫)+1725円(妻)=合計「7475円(月額約623円)」となります。妻が年収100万円の扶養内であれば、世帯の負担増は夫の分の「年間5750円」のみです。
 
ここで注意しておきたいのは、これらの金額が「2026年度(初年度)の試算」である、という点です。子ども・子育て支援金制度は、2028年度(令和10年度)に向けて段階的に支援金率が引き上げられる予定になっています。
 
こども家庭庁の試算では、満額徴収となる2028年度時点での月額目安は、年収400万円で650円、年収600万円で1000円とされています。年収500万円であれば、その中間程度の月額800円台になると見込まれますが、年収500万円の数字は個別に公表されていないため、あくまで参考値として捉えてください。
 

手取りの変化に備えて、給与明細の控除欄を確認しておこう

2026年4月から始まる子ども・子育て支援金制度により、額面年収が変わらなくても、毎月の手取り額は少なくなります。初年度の負担増は年収500万円世帯で年間数千円程度ですが、今後数年で段階的に引き上げられることが決まっています。
 
天引きされる金額は健康保険料の中に組み込まれるため、給与明細を詳しく確認しないと負担増に気づきにくい点は見落とされがちです。物価高が続くなか、給与明細の控除欄を定期的に確認し、夫婦の働き方やライフプランを改めて考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
 

出典

こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度について
こども家庭庁 子ども・子育て支援金に関する試算(医療保険加入者一人当たり平均月額)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 yumobile
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問