“転居前に住んでた市”から「住民税12万円」の請求が! 引っ越し後なので“二重払い”になりませんか? なぜ「前の自治体」に支払う必要があるのでしょうか? 納税先の決まり方とは

配信日: 2026.04.11
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“転居前に住んでた市”から「住民税12万円」の請求が! 引っ越し後なので“二重払い”になりませんか? なぜ「前の自治体」に支払う必要があるのでしょうか? 納税先の決まり方とは
引っ越して新しい住所に落ち着いたはずなのに、前に住んでいた市町村から「住民税の納付書」が届くと、「もう引っ越したのに、なぜ前の自治体に税金を払うのか」と驚く人もいるでしょう。「もしかして二重払いになっているのでは」と不安になることもあるかもしれません。
 
実は住民税は、引っ越しのタイミングによって、転居後であっても前の自治体に税金を納めるというケースがあります。本記事では、住民税の基本的な仕組みと、引っ越しする際の税法上の注意点について解説していきます。
渡辺あい

ファイナンシャルプランナー2級

住民税は「1月1日時点の住所」で納税先が決まる

わたしたちが自治体に納める住民税は「個人住民税」といい、納税には2つの大きな特徴があります。1つ目は、「前年の所得に対して課税される」こと、2つ目は「その年の1月1日時点で住んでいた住所地の自治体に納める」ことです。
 
仮に、2026年の3月にA市からB市に転居した人が、2026年の住民税を支払う場合は、2025年の年収をもとに算出された額を、1月1日時点に住んでいたA市に支払うということになります。
 
このように、すでにB市に住んでいても、その年の納税先は転居前のA市であり、引っ越した後でも、前の自治体から納付書が届くということになるのです。
 

会社員と自営業では住民税の支払い方法が異なる

住民税の納付方法には大きく分けて「特別徴収」と「普通徴収」の2つがあり、就業形態によってどちらかが決まります。
 
特別徴収は、会社が社員の給与から住民税分を天引きして、代わりに自治体に納める方法です。多くの会社員がこの方法で納税しており、手続きは会社が行うので、自分で納付書を見る機会はほとんどありません。
 
一方、普通徴収というのは、自分で納付書を使ってお金を支払う方法で、自営業やフリーランスの多くが、この普通徴収で納めています。普通徴収の場合は自治体から直接通知書が送付されるので、「引っ越し前の自治体から通知書が届いた」というケースになることがあるのです。
 
ただし会社員であっても、転職や退職をした場合は給与から天引きできなくなるため、住民税の一部が普通徴収に切り替わることもあります。引っ越しが転職や退職と同時の場合は特に注意が必要です。
 

引っ越しの時期には注意が必要! 二重課税にはならない?

もし引っ越しのタイミングによって、住民税の支払い通知が来たのに、気づかずに支払い忘れてしまった場合はどうしたらいいのでしょうか。
 
基本的に税金の支払いが遅れた場合は延滞金が発生し、住民税も例外ではありません。引っ越しをした年は、住民税の通知や納付書をよく確認しておくようにしましょう。
 
また、前に住んでいた自治体から住民税の通知が届くと、「今居住している市からも届いて、二重払いになるのでは」と心配する人もいるかもしれませんが、住民税が同じ年に二重に課税されることはありません。
 
住民税は、「1月1日時点に住んでいる自治体にのみ納める」という仕組みになっているため、新しく引っ越した先の自治体で住民税を支払い始めるのは、通常は翌年度からになります。
 

自分の場合はどうなるか、一度確認してみましょう

住民税は、前年の所得をもとに計算され、1月1日時点の住所地に納めるという仕組みになっています。
 
そのため、特に普通徴収で住民税を納めている人は、引っ越し前の自治体から住民税の通知書が届く可能性があることを覚えておきましょう。
 
また、引っ越しと転職や退職が重なった年は、会社員であっても納付方法が変わる可能性があります。支払い忘れなどを防ぐために、通知書や納付書が届いたら、必ず一度は内容に目を通す習慣をつけておくといいですね。
 

出典

e-Gov法令検索 地方税
東京都主税局 個人住民税と特別徴収について
 
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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