【独身税】「年収800万円」の私は“月767円”なのに、子持ちで「年収400万円」の友人は“月384円”と聞き驚き!「独身だから高くて当然」とのことですが、結婚してないから高いんですか?
実際に、年収800万円の独身者が月767円、年収400万円で子どもがいる友人が月384円といった差が生じる可能性はあります。しかし、この金額差は独身かどうかで生じるわけではありません。
本記事では、新たに導入された制度の仕組みと、負担額の違いが生じる理由について解説します。
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士
子ども・子育て支援金制度とは?
4月から導入された、いわゆる「独身税」と呼ばれている新制度は、正式には「子ども・子育て支援金制度」という制度です。少子化対策として、子育て世帯への支援を強化するための財源を確保する目的で導入されました。
具体的には、児童手当の拡充や、出産・子育てに関する給付などに充てられることが想定されています。例えば、次のような用途に使われる予定です。
・児童手当の所得制限撤廃や支給額の拡充
・出産時に支給される給付金の増額
・育児休業中の給付の拡充
・子育て世帯への経済的支援の強化
この制度による直接的な恩恵を受けるのは、主に子育て世帯やこれから子どもを持つ世帯です。
一方で、支援金の負担は独身の人だけに課されるものではなく、子育て世帯や高齢者も含め、幅広い人が対象となります。このように、社会全体で子育てを支えるという考え方に基づいた制度である点が特徴です。
支援金の負担額はどうやって決まる?
支援金の負担額は一律ではなく、所得に応じて決まる仕組みとなっています。負担額がどのように決まるのかを、会社員のケースを元に具体的に見ていきましょう。
支援金は、毎月の給与とボーナスの合計額(標準報酬総額)に、支援金の徴収率(2026年度は0.23%)を掛けて算出します。労使折半となるため、本人負担は算出された半分が基本です。こども家庭庁は分かりやすい目安として、年収別の本人負担額の試算を次の通り公表しています。
・年収1000万円:月959円
・年収800万円:月767円
・年収600万円:月575円
・年収400万円:月384円
・年収200万円:月192円
支援金の負担額は独身であることが理由ではなく、年収が高いほど負担額が増える仕組みです。同じ年収であれば独身でも子育て世帯でも負担額は同じであり、「独身だから高い」という仕組みではありません。
新たな制度の仕組みを正しく理解しよう
4月から導入された「子ども・子育て支援金制度」は、社会全体で子育てを支えるという考え方に基づき、幅広い人から支援金を徴収する仕組みです。集めた支援金を通じて、子育て世帯には児童手当などの給付がありますが、独身者は直接的に恩恵を感じることが少ないのが実情です。
そのため、負担額だけではなく給付を合わせて考えた実質的な損得をふまえ、いわゆる独身税と呼ばれています。
一方で、負担額は所得に応じて決まるため、独身であること自体を理由に負担額が高くなる仕組みではありません。独身税という言葉に惑わされず、制度の仕組みを正しく理解しましょう。
出典
こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度のQ&A
こども家庭庁 年収別の支援金額の試算(令和8年度)
執筆者 : 東雲悠太
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士
