知り合いの居酒屋で「会計5万円」でも“現金払い”する夫…「クレカは手数料が申し訳ない」と言いますが、そんなに引かれるものですか? お店が「月商100万円」の場合いくら残る? メリット・デメリットを確認
そのため、あえて現金で支払う夫の行動を聞くと、少し不思議に思うかもしれません。しかし、夫が言う通り、クレジットカード決済はお店側に手数料が発生します。
本記事では、5万円の会計で実際に引かれる手数料の目安や、月商100万円の店舗でどれほどの差が出るのかをシミュレーションします。さらに、現代ならではの「銀行の現金手数料」というわなにも踏み込み、あえて現金払いを選ぶメリット・デメリットについて解説します。
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5万円の会計で引かれる手数料はどれくらい?
クレジットカードで決済が行われた際、お店側はカード会社に対して「加盟店手数料」を支払う必要があります。
この手数料率は、店舗の業種や規模によって異なりますが、個人経営の居酒屋などの場合、一般的に「売上の約3~5%」が相場です。今回は間を取って「手数料率3.5%」と仮定して、具体的な数字を見てみます。
5万円の会計に3.5%の手数料がかかると、引かれる金額は1750円となります。夫が現金で支払ったことにより、お店側はこの手数料負担を回避できたことになります。飲食店にとって1750円の純利益を出すのは簡単ではないため、これだけでも小さくない貢献です。
次に、お店全体の規模で見たらどうでしょうか。月商100万円の小さな居酒屋を例に比較してみます。
すべて現金払いの場合:手数料は0円。手元に残る金額は100万円
すべてクレカ払いの場合:手数料は3万5000円。手元に残る金額は96万5000円
この場合、1ヶ月の差額は3万5000円、1年間で42万円もの利益が手数料として消えてしまう計算になります。個人経営の小さなお店にとって、この差は死活問題といえるでしょう。夫が「申し訳ない」と感じるのにも、非常に深い合理性があることが分かります。
お店側から見た「現金払い」の隠れたコスト
ここまで見ると「現金払いが一番ありがたいのでは?」と思えますが、実は現代の現金決済には、クレジットカードとは別の「重いコスト」がのしかかっています。それが、近年引き上げが続いている「メガバンクなどの現金取扱手数料」です。
居酒屋の売上には多くの硬貨が含まれますが、これを口座に預けようとすると、現在は多くのメガバンクで手数料が発生します。例えば、みずほ銀行の場合、窓口での硬貨入金は100枚まで無料ですが、101~500枚で550円、501~1000枚では1320円もの「大量硬貨取扱手数料」が差し引かれます。
仮に週末に窓口へ持参した売上の中に硬貨が700枚混ざっていれば、それだけで1320円が銀行の手数料に消えてしまいます。5万円の会計であっても、小銭を多く含む現金であれば、銀行に預ける時点でクレジットカードの手数料(1750円)を払うのと大差ない、あるいはそれ以上のコストになるのが今のリアルな現状です。
さらに、お釣り用の硬貨を準備する際にも、銀行での両替ごとに数百円の手数料が徴収されます。「現金を維持するためだけにコストがかかる」のが、現代の金融インフラの落とし穴と言えます。
さらに、現金払いには店舗運営上のデメリットも伴います。営業後に現金を1枚ずつ数え、売上データと照合する「レジ締めの負担(人件費)」が発生するほか、店舗に現金を置いておく盗難リスクや、銀行へ運ぶ際の手間と危険が伴います。
このように、現金は決して「コストゼロ」ではなく、「銀行に支払う手数料」や「管理の手間」という形で、クレジットカードとは別の経費がしっかり発生しているのです。
知り合いの店や個人店では、結局どう支払うのが一番親切なのか
キャッシュレスの手数料も、銀行の硬貨取扱手数料も重い現代。本当に応援したい個人店で迷ったときのスマートな選択肢は、次の3つです。
・お札(1万円札など)でスマートに現金払いする
5万円の会計をすべて紙幣で支払えば、お店は銀行の硬貨取扱手数料を回避できます。お札のまま仕入れや経費の支払いに直結できるため、手数料を一切引かれることなく100%お店の利益に還元できるのが魅力です。
・「QRコード決済」を利用する
QRコード決済は、クレジットカードに比べ加盟店手数料が1.98%〜程度と低く抑えられているのが特徴です。お店側のコスト負担を軽減できるだけでなく、デジタル管理されるため銀行入金の手間も省けます。
・お店側の本音(どちらが助かるか)をそれとなく聞いてみる
「仕入れ資金のために現金がほしい」「レジ締めが楽なクレカが嬉しい」など、店舗の資金繰りによって本音は様々です。「どっちが助かる?」とフランクに確認するのも、知人のお店ならではの深い気遣いと言えます。
まとめ
高額な会計ほどカードで払いたくなるのが現代の感覚かもしれませんが、夫が5万円を現金で支払った背景には、「大切な知人のお店に、100%の利益を届けたい」という確かな優しさがあります。
家計としては、ポイント(5万円の1%なら500円分など)が貯まらないという側面はありますが、それ以上の価値がある「思いやり」の形と言えるでしょう。
次回、同じように知人のお店で高額な会計をする際は、「すべて1万円札などの紙幣で支払う」ことを意識してみてください。そうすれば、銀行の手数料に邪魔されることなく、夫の優しさを100%そのままお店に届けることができますよ。
執筆者 : 宇野源一
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