夫の年収は「800万円」なのに、クレジットカードの利用限度額は「50万円」…。本人は「もっと高くてもいいはず」と不満そうですが、限度額は年収だけで決まるわけではないのでしょうか?
本記事では、クレジットカードの利用限度額が決まる仕組みや審査で考慮されるポイント、利用枠の増額を希望する場合に確認しておきたい点について分かりやすく解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
年収別の限度額の目安と3つの利用枠
クレジットカード会社は各社の審査で利用限度額を決めているため、限度額の平均値などは一般に公開されていません。しかし、年収が高い人ほど限度額が高くなりやすい傾向があり、あるクレジットカード会社が示す参考情報では、年収別の利用限度額の目安は次の通りです。
・年収150万円以下:10万円~30万円
・年収300万円以下:10万円~50万円
・年収400万円以下:30万円~150万円
・年収500万円前後:50万円~300万円
・年収1000万円以上:100万円以上
この目安を見ると、年収500万円前後でも状況によっては最高300万円の限度額が設定されるケースがあるようです。
また、カードの限度額(総利用枠)には大きく分けて次の3つの種類があります。
(1)ショッピング枠
(2)割賦枠
(3)キャッシング枠
さらに、カードのランクによっても目安は変わり、一般カードでは10万円~100万円とされています。ゴールドカードでは50万円~300万円程度まで広がります。
年収800万円でも限度額50万円になることがある? 「支払可能見込額」と利用枠の仕組み
年収が800万円と比較的高くても限度額が50万円に留まる理由として考えられるのは、割賦販売法という法律に基づく「支払可能見込額」の調査が義務付けられているからです。カード会社は、申込者が無理なく1年間に支払える金額を算出し、その範囲内で限度額を設定します。
支払可能見込額は、次の計算式で求められます。カード会社が設定できる限度額の上限は、この支払可能見込額に法令で定められた係数(0.9)を掛けた金額とされています。
・支払可能見込額=年収-生活維持費-クレジット債務
たとえ年収が800万円あっても、家族が多くて家賃や住宅ローンの負担があったり、他社でのクレジットカード利用や分割払いの残高(クレジット債務)が多かったりすると、支払可能見込額が小さく見積もられます。そのため、審査結果によっては、利用限度額が50万円など比較的低い金額に設定されることもあります。
カードの利用限度額を超えるとどうなる?
もし利用限度額が50万円のまま、買い物や固定費の支払いを続けて利用可能額が0円(限度額いっぱい)になってしまった場合、カードでの支払いができなくなります。
限度額は「1ヶ月で使える金額」ではなく、支払日を迎えて口座から引き落とされた時点で、支払った分だけ利用可能額が回復する仕組みです。そのため、前月分やリボ払いの残高が残っていると、その未払い残高の分だけ利用可能額が減るため、新しく使える枠が圧迫されます。
もし結婚式や旅行、高額な買い物などで一時的に大きな支払いが必要になった場合は、クレジットカードの利用限度額を引き上げる手続きを行うことが可能です。引き上げ方法には「一時的な増額」と「継続的な増額」の2種類があります。
一時的な増額は、ブライダルや海外旅行など特定の目的で短期間だけ限度額を増やしたい場合に適しています。一方、継続的な増額は日常的な支払枠を増やしたい場合です。増額を申し込むとカード会社による審査が行われ、審査の結果に応じて利用限度額が引き上げられることがあります。
仕組みを理解して適切に限度額の増額を目指そう
クレジットカードの利用限度額は、単純に年収の多寡だけで決まるものではありません。そのため、夫の年収が800万円あったとしても、カード会社の審査や他社での利用状況などによっては、限度額が50万円に設定される可能性もあります。
入会直後は利用限度額が低く設定されていても、利用実績を積み重ねたり増額を申し込んだりすることで、審査の結果に応じて限度額が引き上げられることがあります。
クレジットカードの利用限度額が決まる仕組みを理解したうえで、自身の収入や支出に見合った使い方を心がけることが大切です。増額を希望する場合も、必要性や返済能力を踏まえ、無理のない利用枠を検討しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
