定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?

配信日: 2024.02.14 更新日: 2024.11.12

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定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
度重なる物価の高騰は、日々の生活に大きな影響を与えています。加えて年金不足が問題視されるなか、いったいどれくらいの貯蓄があれば、安心して老後の生活を迎えられるのでしょうか。
 
今回は、定年退職を迎える方の平均貯蓄額をご紹介します。さらに退職金の相場もあわせて解説しますので、いくら貯蓄しておけばよいのかと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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60歳における平均貯蓄額


まずは、60歳における平均貯蓄額を見てみましょう。
 
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社では、2023年に還暦を迎える方を対象に「2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を実施しています。上記調査における還暦人(60歳)の平均貯蓄額は、3454万円とのことです。
 
さらに、貯蓄額の割合を表1にまとめました。
 
表1
 

貯蓄金額 割合
100万円未満 25.2%
100万〜300万円未満 13.0%
300万〜500万円未満 4.2%
500万〜1000万円未満 11.8%
1000万〜1500万円未満 10.1%
1500万〜2000万円未満 2.9%
2000万〜2500万円未満 6.9%
2500万〜3000万円未満 1.2%
3000万〜5000万円未満 7.6%
5000万〜1億円未満 7.6%
1億円以上 9.7%

 
※プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 「2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を基に筆者作成
 
表1より、60歳を迎える方の46%が、1000万以上の貯蓄を持っていることが分かりました。一方で、100万円未満しか貯蓄がない方は25.2%と、貯蓄額には大きな差があるといえるでしょう。
 
今回平均貯蓄額が3454万円と大きいのは、1億円以上の貯蓄額がある方の割合が9.7%と、比較的高い水準であるからといえます。
 

【学歴別】退職金の平均

次は、退職金の平均額を確認してみましょう。
 
東京都産業労働局の「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」によると、モデル退職金(定年退職の場合)は、表2の通りです。
 
表2
 

学歴 退職金支給額(定年退職)
高校卒 994万円
高専・短大卒 983万2000円
大学卒 1091万8000円

 
※東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)」を基に筆者作成
 
表2から、学歴によって、退職金には大きな差があることが見て取れます。高校卒と大学卒の差額は97万8000円にも及びます。
 
大学卒の経歴を持つ方は、平均で1000万円以上の退職金が支払われることが分かりました。
 

退職金と貯蓄1000万円があれば安心だが油断は禁物

定年退職を迎えたときに貯蓄が1000万円あれば、退職金の900万~1000万円と合わせて、約2000万円の老後資金が準備できます。
 
さらに、そこに年金支給が加われば、日々の生活は問題なく送れるでしょう。ただし老後は、医療費や介護費などが発生して、大きなお金が必要になる可能性もあります。
 
思わぬ出費が発生しても対応できるように、老後資金は早めに準備しておくことが大切です。
 

出典

プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社 PGF生命 2023年の還暦人(かんれきびと)に関する調査
東京都産業労働局 中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版) II.調査結果の概要 8 モデル退職金(集計表 第8表)<図表8-1>モデル退職金 (34ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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