1日1箱「タバコ」を吸う夫。月2万円近くかかりますが“アイコス”なら少しは安くなりますか? 健康面も心配です…
たばこは値上がりが続いているため、配偶者にできるだけ費用を抑えてほしいと思うとともに、健康面が心配な人も多いと思います。本記事では、紙巻きたばことアイコス(IQOS)の価格差や健康面での違い、さらに費用を抑える方法について解説します。
FP2級、日商簿記3級、アロマテラピー検定2級、夫婦カウンセラー、上級心理カウンセラー、整理収納アドバイザー
紙巻きたばことアイコス、価格に差はある?
まず気になるのが、紙巻きたばことアイコスの価格差です。
2025年10月現在、主要な紙巻きたばこの価格は1箱600円前後となっています。一方、アイコスなどの加熱式たばこ専用のたばこスティックも、多くの銘柄で1箱580円前後です。
つまり、たばこスティック自体の価格は、紙巻きたばことほぼ同じか、わずかに安い程度といえます。1日1箱吸う場合、月間で計算すると以下のようになります。
・紙巻きたばこ(600円):600円×30日=1万8000円
・アイコス用スティック(580円):580円×30日=1万7400円
月間で600円程度、年間でも7200円程度の差にしかなりません。ただし、アイコスに切り替える場合は、初期費用として本体購入が必要です。
アイコスの本体価格は機種によって異なりますが、3980円から9980円程度です。この初期費用を考えると、切り替え当初は紙巻きたばこよりも費用がかかることになります。
健康面でのリスクはどう違う?
次に健康面について見てみましょう。紙巻きたばこは燃焼により煙が発生し、タールや一酸化炭素などさまざまな有害物質が含まれています。喫煙者本人だけでなく、周囲の人が吸い込む受動喫煙のリスクも高いといわれています。
一方、アイコスなどの加熱式たばこは、たばこ葉を燃やさずに加熱する仕組みです。煙ではなく蒸気が発生するため、タールや一酸化炭素の発生量は紙巻きたばこと比べて少ないとされています。また、受動喫煙のリスクも低減されるといわれています。
ただし、加熱式たばこにもニコチンは含まれており、健康リスクがゼロになるわけではありません。製造元の研究では有害物質が大幅に低減されているとしていますが、長期的な健康への影響についてはまだ研究段階です。完全に健康リスクをなくすには、禁煙が最も確実な方法といえます。
さらに費用を抑える方法はある?
紙巻きたばこやアイコスよりも費用を抑えたい場合、以下のような選択肢があります。
・電子たばこ(ベイプ)を検討する
ニコチンを含まないリキッドを使用する電子たばこ(ベイプ)は、ランニングコストを大幅に抑えられる可能性があります。本体価格は3000円から1万円程度、リキッドは月1000円から3000円程度で済む場合もあります。
ただし、ニコチンが含まれていないため、たばこの代替として満足できるかは個人差があります。
・本数を減らす努力をする
1日1箱から半箱に減らすだけで、月間9000円、年間10万8000円の節約になります。健康面でもメリットがあるため、段階的に本数を減らしていく方法を検討してみてはいかがでしょうか。
・禁煙にチャレンジする
最も費用を抑えられ、健康面でも安心できるのは禁煙です。禁煙外来を利用すれば、医師のサポートを受けながら禁煙にチャレンジできます。禁煙外来の費用は保険適用で1万3000円から2万円程度とされており、2ヶ月から3ヶ月のたばこ代よりも安く済む計算になります。
まとめ
紙巻きたばこからアイコスに切り替えても、費用面での差はわずかです。月600円程度の節約にはなりますが、本体購入の初期費用を考えると、節約にはならないしょう。
健康面では、アイコスは紙巻きたばこと比べて有害物質が低減されているといわれていますが、リスクがゼロになるわけではありません。費用と健康の両面を考えるなら、本数を減らす、電子たばこに切り替える、禁煙にチャレンジするといった選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
出典
厚生労働省 喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書
執筆者 : 上野梓
FP2級、日商簿記3級、アロマテラピー検定2級、夫婦カウンセラー、上級心理カウンセラー、整理収納アドバイザー
