お財布のバラバラ管理、何がダメなの? 共働き夫婦の上手なお金の管理法
配信日: 2019.10.07 更新日: 2024.10.10
しかし、共働きだからといっても、2人でしっかりお金を管理することができていないと、実はなかなかうまく貯金ができないこともあります。今回は、共働き家庭の上手なお金の管理方法について、チェックしていきましょう。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
お財布が夫婦バラバラの場合
夫婦2人がバラバラに自分の収入と支出を管理する方法は、結婚したばかりのご夫婦や、まだ子どもがいないご家庭などでよく見られるパターンです。
家賃や光熱費などは夫が支払い、毎日の食費や日用品の購入は妻が担当し、それ以外の収入は、自分のお小遣いとしているなど、費目ごとに担当を決めている方も、これに当てはまります。
夫婦のお財布がバラバラだと、お互いの収支が見えていないため、家庭全体として貯金が上手にできていない可能性があります。特に、子どもがいない若い夫婦は、今がお金の貯めどきです。貯金目標などを定めるために、夫婦2人でマネープランを話し合うことが必要ですね。
どちらか一方が管理する場合
お金の管理が得意な夫か妻かどちらかが、まとめて家計を管理する方法は、夫がサラリーマンとして働き、妻が専業主婦かパートなどで働いているご家庭などでよく見られます。
家計の収支を一元管理できるため、家のお金が見えやすいというメリットがありますが、夫か妻のどちらか一方のみに任せきりとなってしまうので、上手に貯金ができていなくても気がつきにくいという注意点があります。
子どもの教育資金や、マイホームの購入費用など、ライフイベントに応じて、2人で貯金状況を確認することができれば、しっかりお金を管理することができるでしょう。
共通口座を設ける場合
お互いが、決められた金額を共通口座に振り込み、そこから、家賃や食費などを引き落としてお金を使う方法の場合、夫婦が協力してお金を管理することができますね。ただし、共通口座に振り込んだお金の余りは、全て個々人のお小遣いとなるので、ついつい無駄遣いしてしまうこともあるでしょう。
共通口座にお金を振り込む場合は、先取り貯金も併用するのがおすすめです。毎月、2人の手取り合計のうち、20%くらいを先取りすることを目標としましょう。
例えば、夫の手取り金額が40万円、妻の手取り金額が30万円の場合、夫は8万円、妻は6万円を先取りして、全体では14万円を貯金します。一度、お互いの手取り収入をオープンにして、貯金目標を決めるとよいでしょう。
夫は生活費を払い、妻は貯金する場合
最後にご紹介するのは、普段の生活費は、全て夫の収入でまかない、妻の収入は、全て貯金に回す(逆もあり)という方法です。
これは、家賃や食費など全てを支払うことができるくらい、夫の収入が高いことが前提となりますが、妻の収入を丸々貯金に回すことができるため、毎月しっかり貯金をすることができます。また、毎月の収支は、夫の口座のみをチェックすればよいので、お金の流れが見えやすいというメリットもありますね。
ただし、夫としては、自分の収入が全て家庭のために使われてしまうと、少々ストレスを感じるかもしれません。夫婦で話し合い、夫が毎月自由に使えるお金を確保することは、貯金を成功させる上でポイントとなります。自分のお小遣いを確保しながら、働くモチベーションも維持するようにしましょう。
いかがだったでしょうか? それぞれのお金の管理方法には、メリットとデメリットがあります。自分たち夫婦に合った方法を見つけることがポイントです。「ダブルインカム」という状況を最大限活用し、毎月お金を貯めていく仕組みづくりを行いましょう。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者