消費増税から約一ヶ月。家計を節約するためのコツとは?
配信日: 2019.10.31 更新日: 2024.10.10
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
消費税増税のポイント
消費税率が8%から10%に増税されました。しかし、全ての品物やサービスが増税されたわけではありません。普段スーパーで買う食材などは、消費税が8%のままとなっており、増税スタートと同時に、「軽減税率制度」が実施されています。
実際に、どのような商品が軽減税率の対象となるのか、今までイメージできなかった方もいるかもしれませんが、さまざまな商品を買い物してみることにより、次第に理解が深まってきているかもしれません。
軽減税率の対象となるものは、食品表示法に規定する飲食料品と、テイクアウトや宅配などの食事です。お酒や、レストランでの外食、ケータリングなどは増税の対象となっています。
また、医薬品や医薬部外品も増税の対象です。まだ軽減税率に慣れておらず、消費税が8%なのか10%なのか分からない場合は、購入前にお店の方に確認すると安心ですね。
支出の増加分を確認
増税がスタートして1ヶ月、早速、家計の収支を確認してみましょう。この1ヶ月、あまり外食をせず、スーパーで食材を買って自炊をしている方は、もしかすると、あまり支出が増えていないかもしれません。
昼食なども、お弁当を作って持参したり、カフェなどを利用せずに、水筒で自分の飲み物を持参している方も、大きな節約になっているはずです。逆に、毎日ランチを外食している方や、週末に外出をして、ショッピングやレジャーを楽しんでいる方は、増税の影響を感じているかもしれません。
消費税アップ後の収支を確認するためには、まずレシートをチェックすることから始めてみましょう。すでに気が付いている方も多いと思いますが、増税後は、レシートの表示方法も変化しています。
特に、スーパーマーケットなどで、軽減税率が適用される食材と、お酒などの軽減税率が適用されない商品を同時に購入した場合は、分かりやすいですね。
まずは、1ヶ月分のレシートを集めて、どのくらいお金を使っているか確認します。普段、主にインターネットで買い物をする方や、電子マネーを利用しており、レシートを受け取っていない方もいるかもしれませんが、クレジットカードの明細書や、銀行口座の引き落とし額も、忘れずにチェックするようにしましょう。
上手な節約方法とは?
「消費税が増税されたし、今後ますます節約しなくては」と考えている方もいるかもしれませんが、具体的にはどのようにしたらよいのでしょうか? 今回の増税のポイントは「軽減税率」です。この制度を上手に利用して、節約を始めてみましょう。
例えば、家族で週末に外食をしていた方は、スーパーで少し値段が高いステーキ肉を買ったり、お刺し身を買ったりして、家でぜいたくな食事を楽しみましょう。レストランにもよりますが、軽減税率が適用されないお店で外食をするよりも、増税されていないちょっとリッチな食材を買ってきて、家で食べる方がお得です。
また、デパートのお総菜を買ったり、レストランなどでは料理をテイクアウトしたりして、店内で食べないようにすると、消費税は8%のままとなります。
外食は避けたいけれど、家での食事に飽きてきたら、バーベキューや、公園にお弁当を持参して食事をするのもオススメです。冬になる前の今の季節は、ピクニックにぴったりです。
毎日の私たちの生活に、大きな影響を与える消費税の増税ですが、軽減税率を利用すれば、上手に節約することが可能です。食費をコントロールして、できるところから節約する工夫してみてはいかがでしょうか?
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者