最終更新日: 2020.04.07 公開日: 2018.04.11
相続

生命保険が節税対策になるって本当?生命保険を相続税対策に活用する方法と注意点

執筆者 : 藤丸史果

大切な人が亡くなった時、深い悲しみが一段落すると、経済的な不安や悩みが当然、出てくることでしょう。

相続に関することや、今後の生活のこと、遺された家族は多くの課題に直面することになります。遺族がお金に関して少しでも安心できるよう、生前にできる限りの対策を考えたいものです。

そこで今回は、相続税対策として生命保険を有効活用する方法と、その注意点についてまとめます。
 
藤丸史果

執筆者:

執筆者:藤丸史果(ふじまる あやか)

ファイナンシャルプランナー

相続、投資信託など、身近なファイナンスを中心に活動している。

詳細はこちら
藤丸史果

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執筆者:藤丸史果(ふじまる あやか)

ファイナンシャルプランナー

相続、投資信託など、身近なファイナンスを中心に活動している。

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生命保険は節税対策になる

例えば、現金1000万円を妻と子供一人が相続することになった場合、その1000万円はそのまま相続税の対象となります。
 
ところが、死亡保険金として1000万円を相続する場合には課税されません。生命保険の死亡保険には生命保険料控除があるため、非課税枠により「法定相続人×500万円」を控除することができるからです。
 
妻と子供二人であれば1500万円、子供三人であれば2000万円まで非課税ということになります。非課税額を超えたものは、みなし相続税財産と呼ばれ相続税の対象となりますが、受取人が妻(配偶者)の場合には「配偶者の税額軽減」が適用できるため、法定相続分(つまり相続財産の半分)または1億6000万円までであれば非課税となります。
 
また、身近な人が亡くなった後、故人の銀行口座は凍結されることになります。通常、故人名義の口座から預貯金を引き出すには、遺言書か、相続人全員の署名・押印のある遺産分割協議書等が必要になります。そのため手持ちの現金が無く葬儀費用の支払いにも困ってしまうということにもなりかねません。
 
ところが生命保険の場合は、受取人に指定されている人(死亡保険の受取人)が単独で保険会社に請求すれば死亡保険金はすぐ支払われ、請求から保険金が指定された口座に振り込まれるまでの日数も通常5営業日程度です。
 
「相続財産が土地ばかりで現金が無く、相続税が払えない」などという場合に納税資金の確保をすることもできます。
 

節税対策に有効な生命保険とは?

では、多くの保険商品の中で何を選べば良いのでしょうか。
 
一般的に相続税対策に効果があると言われるのは、死亡したら保険金を受け取れる「終身保険」です。これは保障が一生続き、被保険者が死亡した際に保険金が受け取れるというものです。
 
「定期保険」は、一定期間の死亡を保障するもので、終身保険に比べると保険料が割安になっています。ただし保障されるのは定められた期間のみなので、例えば80歳までの契約期間であれば、それ以上長生きしてしまったら死亡保険金を受け取ることができず、保険料も無駄になってしまう可能性があります。
 
終身保険と定期保険を合わせたものが「定期保険特約付終身保険」です。これは被保険者が働き盛りの年齢で死亡した時の保障額は大きいのですが、定期特約部分(60歳または65歳の設定が多い)の保障期間を過ぎると死亡保険金額がぐっと減ってしまうというデメリットがあります。
 
保障内容をよく検討し、自分に合った保険に加入することが重要と言えます。
 

生命保険活用の注意点とは?

生命保険を節税対策として活用する場合、保険者、受取人が異なると死亡保険金にかかる税金の種類が違ってくるので契約時には注意する必要があります。
 
例えば、生命保険の契約者が夫である場合の死亡保険支払時について見てみましょう。
 
(1)契約者が夫、被保険者が妻、受取人が夫⇒所得税
(2)契約者が夫、被保険者が夫、受取人が妻または子⇒相続税
(3)契約者が夫、被保険者が妻、受取人が子⇒贈与税
(※契約者=保険料を払った人、被保険者=亡くなった人)
 
上記の通り、相続税として課税されるためには、②のパターンを選択する必要がありますので注意が必要です。
 
また、解約返戻金の場合も相続税の計算対象にはなりますが、相続税の非課税枠「法定相続人×500万円」は、死亡保険金が発生した場合に利用できるものです。
 
そのため解約返戻金は、解約したというだけで死亡して保険金を受け取ったわけではないため、非課税枠は利用できないということにも気をつけましょう。
 
Text:藤丸 史果(ふじまる あやか)
ファイナンシャルプランナー



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