最終更新日:2019.06.28 公開日:2019.02.08
相続

もし子ども達が全員相続放棄したら、相続はどうなる?

相続財産に過大な債務があるとき、自分に相続が発生したのを知ってから3ヶ月以内に相続放棄の申述者を、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に申立します。受理されれば、それで終了です。もし、子どもが全員放棄したら・・。この場合、やっかいな問題が出てきます。
 
林智慮

執筆者:

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

相続診断士 
終活カウンセラー 
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

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林智慮

執筆者:

執筆者:林智慮(はやし ちりよ)

CFP(R)認定者

相続診断士 
終活カウンセラー 
確定拠出年金相談ねっと認定FP
大学(工学部)卒業後、橋梁設計の会社で設計業務に携わる。結婚で専業主婦となるが夫の独立を機に経理・総務に転身。事業と家庭のファイナンシャル・プランナーとなる。コーチング資格も習得し、金銭面だけでなく心の面からも「幸せに生きる」サポートをしている。4人の子の母。保険や金融商品を売らない独立系ファイナンシャル・プランナー。

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相続放棄すれば、もともと相続人でなくなる

相続放棄の手続き自体は、申述書と必要書類を提出するだけです。申述書で財産の項目について分からない場合は「不明」と記入すればいいのです。期限内の放棄であり、何か特別な事情が無ければ、ほぼ問題なく受理されることでしょう。
 
そして、これは個人個人ででき、他の相続人に相談する必要もありません。ただ、1人の被相続人について同じ添付書類は一つで良いので、共通な添付書類を何通も出すことがないように、相続人同士で連絡を取り合うと良いかもしれません。
 
放棄する側はこれで良いのですが、しかし、子ども達が全員放棄すると周りに問題が発生します。子ども達が全員放棄することで、今まで相続人で無かった人達が新たに相続人になるのです。
 

一つの家族の問題では済まなくなる

(注)×印は既に死亡している。被相続人の祖父母は既に死亡。
 
被相続人は80歳。図のような場合に、子どもが二人とも放棄をしたとします。その時点で、被相続人家族の問題ではなくなります。例え配偶者が相続をしたとしても、全額相続は出来ません。
 
法定相続分で分けるとすれば、父母(父母が死亡の場合祖父母)が生きていれば3分の1は父母が、父母(祖父母)も死亡の場合は兄弟全員で4分の1を受けます。兄弟姉妹は既に死亡しているため、甥・姪が代襲相続します。放棄をすることで、相続人が広がってしまうのです。
 
ところで、仮に配偶者が相続放棄しても、子どもの誰か一人が単純承認や限定承認すれば、家族より外に出ることはありません。その家族内で相続問題は終了します。
 

自己のために相続が発生したことを知ってから3ヶ月以内

このケースの場合、元々の相続人の子ども全員が相続放棄をしたことにより、新たに被相続人の兄弟・代襲相続の甥・姪が相続人となります。甥や姪は、被相続人の葬式に参列していることが多く、被相続人の死亡の日を知っています。
 
しかし、相続放棄をする場合、その日から3ヶ月ではなく、「自己のために相続が発生したことを知った日」から3ヶ月以内に相続放棄の申述書を家庭裁判所に提出します。
 
もとの相続人が相続放棄をして知らん顔をしていても法的には問題はありません。新たに相続人になる人達は、後々、債権者からの通知で相続人になっていた事を知ってから3ヶ月の間に手続きをすれば放棄は出来ます。
 
しかし、新たに相続人になる甥・姪が近所で、普段顔を合わせる事が多い場合は、子ども達全員相続放棄をしたため、甥や姪が相続人になったことを伝えておいた方が良いでしょう。
 
伝えたその日が、自分の為に相続が発生したことを知った日となり、その日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述書を提出し、受理されれば何も問題はありません。甥や姪がいきなり降って湧いた話しに戸惑われるかもしれません。話しづらいかもしれません。
 
しかし、普段顔を合わせることがあるのに、黙っていて、債権者からの通知で初めて気がつく事になることの方が心証を悪くします。また、把握が出来ない、連絡が付かない親戚が現れるかもしれません。
 
最善を尽くして、もともとの相続人が放棄したことを伝える必要はありますが、相続放棄は、自分のために相続が開始されたことを知ってから3ヶ月の熟慮期間があります。
 
中途半端な伝え方で誤解を招いたり、架空請求と間違われて警戒されたりして手続きを放置されるのなら、キチンと伝えられないということであれば、半端に手を出さない方が良いでしょう。
 
執筆者:林智慮(はやし ちりよ)
CFP(R)認定者
 

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