公開日:2019.09.16 相続

亡くなった親に借金が…相続しなきゃいけない?どう対応すればいいの?

いつかその日がくることは、分かっている。けれども、親が亡くなることは、とてもつらく、心が痛みます。よい思い出、悲しい思い出、すべて含めて、送り出したいですね。
 
とはいえ、現実は非情なことに、そんな時でも、葬儀やら親戚への通達やらに追われ、悲しんでいる暇はないようです。やっと一段落、と思いきや、個人の遺品整理、相続手続きなどやるべきことが山積みです。おまけに、借金があったなんて……。
 
今回は亡くなった親に借金があった場合の対処法についてお伝えします。
 
大竹麻佐子

執筆者:

執筆者:大竹麻佐子(おおたけまさこ)

CFP🄬認定者・相続診断士

 
ゆめプランニング笑顔相続・FP事務所 代表
証券会社、銀行、保険会社など金融機関での業務を経て現在に至る。家計管理に役立つのでは、との思いからAFP取得(2000年)、日本FP協会東京支部主催地域イベントへの参加をきっかけにFP活動開始(2011年)、日本FP協会 「くらしとお金のFP相談室」相談員(2016年)。
 
「目の前にいるその人が、より豊かに、よりよくなるために、今できること」を考え、サポートし続ける。
 
従業員向け「50代からのライフデザイン」セミナーや個人相談、生活するの観点から学ぶ「お金の基礎知識」講座など開催。
 
2人の男子(高3と小6)の母。品川区在住
ゆめプランニング笑顔相続・FP事務所 代表 https://fp-yumeplan.com/

詳細はこちら
大竹麻佐子

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執筆者:大竹麻佐子(おおたけまさこ)

CFP🄬認定者・相続診断士

 
ゆめプランニング笑顔相続・FP事務所 代表
証券会社、銀行、保険会社など金融機関での業務を経て現在に至る。家計管理に役立つのでは、との思いからAFP取得(2000年)、日本FP協会東京支部主催地域イベントへの参加をきっかけにFP活動開始(2011年)、日本FP協会 「くらしとお金のFP相談室」相談員(2016年)。
 
「目の前にいるその人が、より豊かに、よりよくなるために、今できること」を考え、サポートし続ける。
 
従業員向け「50代からのライフデザイン」セミナーや個人相談、生活するの観点から学ぶ「お金の基礎知識」講座など開催。
 
2人の男子(高3と小6)の母。品川区在住
ゆめプランニング笑顔相続・FP事務所 代表 https://fp-yumeplan.com/

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3ヶ月以内に「相続放棄」 ~プラスの財産もマイナスの財産も一切引き継ぎません

親が多額の借金を残して亡くなったけれど、今後の生活を考えると返済は難しい。その場合は、相続を知った時およびご自身が相続人になったことを知った時から3ヶ月以内に、家庭裁判所に「相続放棄」の申述をすれば、借金を相続しなくてすみます。
 
「相続放棄」は、単独でできます。必要な書類((1)申述書、(2)戸籍謄本、(3)亡くなられた方の除籍(戸籍)謄本)を準備のうえ、家庭裁判所に出向き、申述します。申述受理の審判によって、相続放棄は成立し、直ちに効力が生じます(民法915条)。
 
何もせず3ヶ月経過してしまうと、借金まで相続して、返済しなければなりません(単純承認)。なお、放棄をすると、不動産や預金などのプラスの財産も受け取ることができません。事前にすべての相続財産を確認しましょう。
 

住宅ローン ~ローンの組み方を確認してみる

多くの場合、住宅ローンを組む際に、団信(団体信用生命保険)に加入しますので、万一の場合は、保険でローン残債が支払われます。しかし、年齢や健康状態などを考慮して団信加入していない場合には注意が必要です。ご自身が連帯保証人になっていると、返済義務を負うことになります。
 

「限定承認」~すべての借金は引き受けられないけど、一部は引き継ぐよ

例えば、相続財産が3000万円、借金が5000万円だった場合、「限定承認」することで、相続財産を引き継ぐことができます。その代わり3000万円の借金も引き受けることになります。結果的にゼロとなりますが、借金がプラス資産を上回る場合には選択肢のひとつです。
 
ただし、単独で申述すればよい「相続放棄」に対して、「限定承認」は、相続人全員が共同して3ヶ月以内に家庭裁判所に申述しなければなりません。その後、公告・弁済、清算手続き、さらに4ヶ月以内に故人の「準確定申告」と、時間的問題があり手間もかかるためハードルは高いと言えます。
 

ないとも限らない、まさかの「借金」~最近の裁判事例より

多額の借金を抱えたまま2012年6月に亡くなった伯父。その死後、その子どもたちが相続放棄したため、父親が相続人となった。父親は相続人になったことを知らないまま、2012年12月に亡くなり、その子である原告の女性がその借金を抱える形となった。
 
3年後の2015年11月に強制執行の通知を受けて、初めて事実を知り、2016年2月に相続放棄をした。
 
裁判の争点は、熟慮期間と言われる3ヶ月の起算日が、「父親の死亡の日から」なのか、「通知が届いた日から」なのか、でした。判決では、原告(子)が再転相続人となったことを知った日(=通知が届いた日)を起算日にすべき、と結論づけられました(2019年8月9日最高裁第2小法廷)。
 
原告は、辛うじて、事実を知ってから3ヶ月以内に放棄したことで、判決により債務を逃れることができました。このように、知らない間に「再転相続」で債務を背負うことでトラブルになるケースは意外と多いようです。
 

事前に家族会議を。~慌てないために、知っておくこと、対策を考えておくこと

仲の良い親子でも、「相続」について話ができないという方は多いです。親としても、借金があることは、なかなか言い出しにくいかもしれません。遺された家族が円滑に対応するためにも、また親族間のトラブルを避けるためにも、家族で話し合い、対策を考えておきたいものです。
 
執筆者:大竹麻佐子
CFP🄬認定者・相続診断士

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