更新日: 2023.07.14 その他相続
実家が空き家で放置されています。このままだと「税金」が高くなる!?
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
予期せぬタイミングで税金が高くなる
空き家のまま放置している理由のひとつに、固定資産税が安くなるという理由があるでしょう。
空き家を取り壊して土地が空き地となると、最大で課税標準額が6分の1となる特例措置がなくなってしまい税金が高くなります。それを避けるため、空き家のまま放置しているという方は少なくないはずです。
しかし、近年では空き家が社会問題となっていることから、倒壊の恐れがあるなど状態の悪い空き家は「特定空き家等」に指定されることとなりました。
特定空き家等に指定されると、建物が存在していても前述の特例が適用されなくなります。そればかりか最大50万円以下の過料を科されることもあります。
図表
出典:政府広報オンライン 年々増え続ける空き家! 空き家にしないためのポイントは?
倒壊などが起こると管理者責任を負う恐れがある
家屋は人に手が行き届かないと途端に劣化が進むと言われています。半年や1年と比較的短い間に急速に劣化して周辺に被害が及ぶということも珍しくないようです。
空き家が倒壊して周囲に被害が出ると空き家の所有者は管理者として被害者に賠償責任を負うことになります。また、倒壊に至らずとも台風で屋根や雨戸など一部が飛来して周囲の人や家、車などに被害が出てしまうことも考えられます。
人の身体や生命を傷つけることがあれば、数千万円から億単位の賠償責任を負うことにもなりかねません。
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犯罪に利用される、いたずらの被害に遭う恐れがある
空き家は犯罪組織によって利用されることもあります。空き家を拠点にして周囲の家屋に不法侵入して窃盗行為をしたり、特殊詐欺の詐取金受け取りの送付先にされたりといったケースも後を絶ちません。
また、空き家の中に家財道具などが残っている場合は、空き家の中の家財が被害に遭う可能性もあります。その他にも、いたずらで放火がされたり投石によって窓ガラスが割られたりする可能性もあります。
将来的に空き家を売却したり貸し出したいと思っていても、犯罪に利用されたりいたずらによって劣化した状態では、思うような値が付かないこともあるため注意が必要です。
空き家をどうすればいいか分からないときは?
空き家をどう扱えばいいのか分からないというときは、まずは自治体に相談しましょう。自治体によっては空き家について相談窓口を設置しており、そこで適切な助言や支援を受けることができます。
また、今後空き家をどうしていくべきかまだ悩んでいるのなら、空き家の管理サービスを利用して適切な管理を依頼するのもよいでしょう。空き家といえど適切に管理がされていれば、きれいな状態を保つことができ、空き家がゆえの被害を受ける可能性は小さくなるといわれています。
実家を空き家のままの放置すると取り返しのつかない事態を招く原因になる
空き家は放置すると突然、固定資産税が高額になったり周囲の人や物に被害が及ぶなど取り返しのつかない事態を招いたりする恐れもあります。実家を空き家のまま放置しても、今は税金が安く済むかもしれませんが将来手痛いしっぺ返しをくらうことにもなりかねません。
実家が空き家となっていたら、早めに自治体に相談したり、空き家の管理を業者に依頼したりするなどして、早期に適切な管理を施すようにしてください。
出典
政府広報オンライン 年々増え続ける空き家! 空き家にしないためのポイントは?
執筆者:柘植輝
行政書士