更新日: 2023.08.03 贈与

【終活】生前贈与で節税が可能? 賢い節税対策に利用できる5つの制度とは?

【終活】生前贈与で節税が可能? 賢い節税対策に利用できる5つの制度とは?
終活を行う際に生前贈与をしておくことで、遺族間の相続トラブルを回避できるだけでなく、相続発生時の節税効果も期待できます。終活を行う際に、事前にどのような方法で節税対策ができるのか理解しておくことは重要です。
 
本記事では、生前贈与の節税対策で利用できる5つの制度について詳しく解説します。節税対策に関する理解が深まると、相続時の心配事が少なくなるでしょう。終活を検討、または実行している方は、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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生前贈与とは

生前贈与とは、生きている間に家族などの他者に財産を贈ることです。生前贈与を行うことで、相続時の財産を減らせるため、相続税の削減につながります。
 
生前贈与の際には、基礎控除後の課税価格に応じて10〜55%の贈与税が発生しますが、暦年贈与は1年間で110万円まで、相続時精算課税制度は累積2500万円まで、教育資金の一括贈与は1500万円までなど、非課税枠が設けられています。
 
また、生前贈与は財産を贈る相手や時期を自由に選べるため、遺産相続のトラブルを回避するのに役立ちます。
 

生前贈与の節税対策で利用できる5つの制度

生前贈与による節税対策は、主に5つの制度が利用できます。それぞれの特徴や非課税枠を理解しておくことと、自身に適した方法で節税を行うことが可能で、計画的に贈与ができます。
 
本項では、生前贈与の節税対策で利用可能な5つの制度について詳しく解説していきます。
 

暦年贈与(毎年110万円まで非課税)

暦年贈与では、1年間に110万円までの贈与税の基礎控除枠を利用できます。家族などに贈与したい財産がある場合は、年間の贈与額を110万円以下に抑えることで、非課税で財産を移転可能です。
 

贈与税の配偶者控除(2000万円まで非課税)

贈与税の配偶者控除では、婚姻関係が20年以上の夫婦の間で、住宅などを取得するために金銭の贈与があった場合に最大2000万円の控除を受けられます。この配偶者控除と基礎控除の110万円を合わせることで、最大2110万円まで非課税となります。
 
ただし、贈与を受けた配偶者に関しては、その年の翌年3月15日までに該当する住宅に住んでいて、その後も引き続き住む見込みがあることが要件です。
 

相続時精算課税制度(2500万円まで非課税)

相続時精算課税制度を利用することで、贈与財産が2500万円まで贈与税が非課税となります。この制度を利用することで、家族などに多額の財産を非課税で贈与することが可能です。
 
ただし、相続が発生した際には、相続財産に贈与額を含めて相続税を計算する必要があります。また、贈与財産が2500万円を超えた場合には、超えた金額に対して20%の贈与税がかかります。
 

住宅取得資金贈与(1000万円まで非課税)

住宅取得資金として、親や祖父母などの直系尊属からお金を受け取る場合には、最大1000万円までが非課税となります。非課税額の上限は、一定の要件を満たす省エネやバリアフリーなどの住宅は1000万円、その他の住宅は500万円です。基礎控除の110万円と合わせた場合、非課税額は最大1110万円となります。
 

教育資金の一括贈与(1500万円まで非課税)

教育資金の一括贈与では、祖父母や親などの直系尊属が子どもや孫の教育資金を贈与した場合に、受贈者1人につき最大1500万円まで非課税となります。
 
ただし、学校以外の教育費(例:塾や習い事の費用)に関しては、最大500万円までの非課税枠となります。
 

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生前贈与は制度を活用して節税しよう

終活を行うにあたり、生前贈与で節税を図ることが可能です。本記事では、生前贈与の節税対策で利用可能な5つの制度について紹介しました。
 
これらの制度を利用し、生きている間に財産を贈与することで、相続トラブルのリスクを軽減することができます。終活を検討または実行している方は、生前贈与を活用して節税を図りましょう。
 

出典

国税庁 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 贈与税がかかる場合
国税庁 夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除
国税庁 相続時精算課税の選択
国税庁 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
国税庁 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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