8年ほど乗った「アルファード」を、子どもが生まれる長男夫婦に譲りたいです。査定で「130万円」の値が付きましたが、贈与税はかかるのでしょうか?
高い査定金額が出た中古車を人に譲る場合、贈与税はかかるのでしょうか? 本記事では車を贈与する際の贈与税の計算方法や節税方法について解説します。
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中古車を譲ったら贈与税がかかる可能性がある
乗らなくなった中古車を人に譲る場合、贈与税がかかる可能性があります。贈与税は「個人から贈与により財産を取得したときにかかる税金」で、金銭に限らず物品を受け取っても課税されます。
ただし、贈与税には110万円の基礎控除があります。同じ年にほかに贈与を受けていない場合、財産の価額が110万円以下であれば税金はかかりません。中古車であれば、その価額が110万円以下の場合は贈与税はかからずに済みます。
中古車にかかる贈与税は査定金額から計算できる!
それでは、中古車の価額はどのように計算すればよいのでしょうか? 国税庁が公表している資料「令和6年分贈与税の申告のしかた」には、自動車は原則として類似品の売買価額や専門家の意見などを参考として評価する、との記載があります。
中古車の場合、中古車市場における売買価格の相場や、中古車業者による査定額を参考にします。今回のケースでは、アルファードの査定額「130万円」が贈与する財産の価額とみなされるでしょう。
130万円のアルファードの贈与税はいくら?
130万円の査定を受けたアルファードを息子夫婦にプレゼントすると、どれくらいの贈与税がかかるでしょうか? 実際に計算してみましょう。
まず、130万円から基礎控除を差し引いて課税価格を算出します。課税価格は「130万円-110万円=20万円」です。
次に、課税価格に税率をかけて贈与税額を計算します。課税価格が200万円以下の場合、税率は10%です。したがって、贈与税額は「20万円×10%=2万円」となります。
ちなみに、贈与税の税率には「一般税率」と「特例税率」の2種類があります。親が、その年の1月1日時点で18歳以上だった子どもに対して贈与する場合、特例税率が用いられます。ただし、課税価格が200万円以下の場合、税率はどちらも10%で変わりません。
中古車の贈与税を節税する方法は?
中古車の贈与税を節税するにはどのようにすればよいのでしょうか? 例えば、以下の方法が考えられます。
・複数の業者に査定を依頼する
・子どもが成人してから贈与する
中古車の価額は、査定額を参考に決められます。複数の業者に査定を依頼してなるべく安い金額を提示してくれる業者を見つけられれば、贈与税の金額を減らすことができます。
また、中古車の贈与は、子どもが成人するまで待ったほうがよい場合があります。子どもが成人すれば、特例税率が適用されるため節税できます。例えば、中古車の課税価格が300万円を超える場合、一般税率では税率が20%になりますが、特例税率なら400万円を超えない限り15%で計算されます。
子どもに車をプレゼントする際は贈与税に気をつけて!
自分が乗っていた車を子どもにプレゼントする場合、贈与税がかかる可能性があります。査定額が110万円を超えると贈与税が発生するため、注意してください。
アルファードのような人気がある車は、中古車であっても査定額が高くなる可能性があります。複数の業者に査定をしてもらって安い業者を探すなど、うまく節税することをおすすめします。
出典
国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー