親が「名義はお前にしていい」と言って「CX-5」を買ってくれました。“約300万円の新車”の場合、贈与税はかかるのでしょうか?

配信日: 2025.08.01
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親が「名義はお前にしていい」と言って「CX-5」を買ってくれました。“約300万円の新車”の場合、贈与税はかかるのでしょうか?
「親が車を買ってくれる」と聞くと、誰だってうれしいもの。でも、もしその車が300万円以上する新車で、自分名義で登録されたら──?
 
もしかすると「贈与税」がかかってしまうかもしれません。この記事では、親が支払ったCX-5を子の名義にした場合、贈与税がどのように関係するのかを解説します。
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車を親が買ってくれても「名義が自分」なら贈与になる

贈与税は、他人から金銭や財産をもらったときにかかる税金です。ポイントは、「もらったかどうか」で判断されること。たとえば次のようなケースが贈与に該当します。

・親が車を買い、その名義を子どもにする
 
・お金をもらって自分で車を買った場合は、そのお金自体が贈与となり、贈与税の対象となる
 
・名義上だけでも“対価なし”なら贈与扱い

車の領収書の名義は、誰のために買ったかを明確にするための一要素に過ぎません。つまり、「車代は親が出したけれど、名義があなた」なら、その車を“もらった”とみなされ、贈与税の対象となるのです。
 

CX-5(約300万円)の場合、贈与税はいくらかかる?

贈与税は、年間110万円を超える贈与に対して課税されます。親から子への贈与には「特例税率」が適用されます。

【計算例】CX-5を親が買い、子の名義にした場合

・車の購入価格
 
300万円
 
・基礎控除
 
110万円
 
・課税対象額
 
190万円
 
・贈与税率(特例)10%、控除額0円

贈与税額は190万円 × 10% − 0円 = 19万円となり、これが翌年の確定申告で支払うべき金額です。なお、購入価格と時価が大きく乖離する場合は、時価が基準となります。
 

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贈与税がかからないようにする方法はある?

ケースによっては、贈与税を回避できることもあります。代表的な方法を紹介します。
 
・扶養義務に該当すれば非課税の可能性も
 
親が生活費や教育費として「生活に必要な範囲」で贈与した財産は、非課税とされる場合があります。ただし、「CX-5」のような高価格帯の新車は“ぜいたく品”と判断されやすく、非課税扱いにならないことも。
 
・分割贈与で110万円以下にする
 
1年に110万円以内であれば、贈与税はかかりません。2年に分けて車を買うような形には現実的な難しさがありますが、将来の贈与を小分けにするなら有効な方法です。
 
・購入後に名義を親にしておく
 
名義が親のままで、あなたが「使用する」だけなら贈与と見なされない可能性があります。ただし、保険・税金・事故時の責任などの実務面に注意が必要です。
 

贈与税がかかるなら、どう対応すべき?

贈与税の申告は、年によって変わりますが、贈与を受けた翌年の2月1日〜3月15日の間に行います。申告が必要な方は、次のような準備が必要です。

・車の購入金額・契約書・振込明細の保管
 
・贈与税申告書の作成
 
・贈与税の納付(現金or口座振替)

確定申告とは異なり、贈与税は単独で行う申告です。申告を忘れてしまうと、延滞税や加算税が課せられるリスクもあります。
 
もし不安がある場合は、税理士への相談が安心です。特に高額な財産の贈与や、他の贈与も受けている場合はプロのアドバイスが有効です。
 

名義変更前に知っておくべきこと

CX-5のような高額な新車を親が買い、あなたの名義にした場合、それは「贈与」とみなされ、18万円前後の贈与税がかかる可能性があります。
 
ただし、車の用途や生活状況によっては非課税となるケースもあり、判断は慎重に行う必要があります。名義を換える前に、税金のことまで考えておくと安心です。
 
もしすでに名義変更済みで不安な方は、贈与税の申告期限までに必要書類を準備し、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
 

出典

国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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