父が亡くなった時、「病院で紹介された葬儀社」にそのまま依頼しました。「そういうところって割高だよ」と言われたのですが…本当に費用は高くなりやすいのでしょうか?

配信日: 2025.08.09
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父が亡くなった時、「病院で紹介された葬儀社」にそのまま依頼しました。「そういうところって割高だよ」と言われたのですが…本当に費用は高くなりやすいのでしょうか?
家族が亡くなった際、多くの人が葬儀社選びで悩みます。特に病院で「こちらの葬儀社に」と声をかけられると、そのまま依頼するケースも少なくありません。しかし後から「もっと安くできたのでは」「損をしたかも」と感じる人も多いようです。
 
本記事では、病院にいる葬儀社が高くなる理由と、納得して葬儀を行うために知っておきたいポイントを分かりやすく解説します。
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病院から紹介される葬儀社、その背景にある仕組みとは?

多くの病院では、ご遺体を安置室から自宅や斎場へ搬送するために、提携している葬儀社があります。医師から臨終を告げられた後、看護師などを通じて「葬儀社はお決まりですか」と尋ねられ、決まっていないと伝えれば、出入りしている葬儀社を紹介されるケースもあるようです。
 
これは、ご遺族が葬儀社を探す手間を省き、故人を速やかに搬送できるようにとの病院側の配慮によるものです。
 
しかし、この紹介はあくまでも選択肢の一つであり、その葬儀社に必ず依頼しなければならないという決まりはありません。紹介された葬儀社にはご遺体の搬送だけを依頼し、お通夜や告別式といった儀式については、改めて別の葬儀社を探すことも可能です。
 
また、一部のケースでは、葬儀社が病院に対して紹介料や場所代といった名目の費用を支払っていることがあります。この費用は、病院の霊安室を使用する際の実費だけでなく、病院運営への協力金といった意味合いを持つ場合もあります。
 

なぜ病院紹介の葬儀社は費用が高くなる傾向にあるのか?

病院で紹介された葬儀社に依頼すると、費用が割高になる可能性があると言われるのには、いくつかの理由があります。
 
一つ目の理由は、先述した病院へ支払う紹介料などが、最終的に葬儀費用に上乗せされている可能性があるためです。葬儀社側も事業として成り立たせるためには、こうしたコストを価格に反映せざるを得ない場合があります。
 
二つ目の理由は、価格競争が働きにくいという点です。ご遺族は大切な方を亡くした直後で、精神的に大きなショックを受けています。
 
そのような状況で、複数の葬儀社から見積もりを取って冷静に比較検討することは、時間的にも精神的にも非常に困難です。そのため、最初に紹介された葬儀社の提示するプランをそのまま受け入れるケースが多くなり、葬儀社側も価格を積極的に下げる必要性が少なくなります。
 
株式会社鎌倉新書の「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」によると、葬儀にかかる費用の総額は平均で118万5000円というデータがあります。病院紹介の葬儀社が提示するプランが、必ずしもこの平均より高いとは限りませんが、比較検討の機会がないまま契約すると、後から「もっと費用を抑えられたかもしれない」と感じる原因になり得るのです。
 

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後悔しないために知っておきたい、賢い葬儀社の選び方

いざという時に後悔しないためには、事前に葬儀社の情報を集めておくことが重要です。現在はインターネットで複数の葬儀社のプランや費用を比較しやすくなっており、資料請求や見積もりを依頼しておくと、冷静に選択しやすくなります。
 
見積もりを比較する際は、総額だけでなく、プランに含まれる内容と追加費用の有無をしっかり確認しましょう。飲食費や返礼品、お布施などが別途かかる場合もあるため、費用の全体像を把握しておくことが大切です。
 
準備がないまま病院で葬儀社を紹介された場合でも、即決せず「搬送だけ依頼し、葬儀は検討して改めて連絡する」と伝えることで、冷静に判断する時間を確保できます。
 
すべてを同じ会社に依頼した場合も、パッケージに含まれていないオプション費用で高額になることがあるため、どちらの場合も事前の比較と内容確認が重要です。搬送・葬儀それぞれで複数社から見積もりを取得し、サービス内容と費用のバランスを見極めて選ぶとよいでしょう。
 

いざという時に慌てないために、事前の情報収集で納得のいく選択を

病院で紹介される葬儀社は、迅速に対応してくれるという利点もありますが、費用が割高になる可能性があることも事実です。その背景には、病院への紹介料や、比較検討がなされにくい状況といった仕組みが存在します。
 
もし、すでに病院紹介の葬儀社に依頼してしまった場合でも、ご自身がその内容に納得しているのであれば、それが一番良い選択だったと言えます。しかし、これから葬儀を考える立場にあるのなら、後悔しないために「事前に情報を集める」こと、そして「その場で即決しない」ことを心にとどめておくことが大切です。
 
葬儀は、故人をしのび、最後のお別れをするための非常に重要な儀式です。費用面での不安や後悔を抱えることなく、心から故人を送り出すことができるように、少しでも時間と心に余裕のあるうちに、情報収集を始めてみるとよいでしょう。
 

出典

株式会社鎌倉新書 第6回お葬式に関する全国調査(2024年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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