父から「タダ」で車を譲り受けました。現金をもらったわけではないので、贈与税はかかりませんよね?

配信日: 2025.08.21
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父から「タダ」で車を譲り受けました。現金をもらったわけではないので、贈与税はかかりませんよね?
高齢になりもう使わないからなどの理由で、両親から車を無料で譲り受けるケースもあるでしょう。しかし、車を譲り受けた場合、金額によっては贈与税が課される可能性があります。申告を忘れないようにしましょう。
 
今回は、贈与税は現金以外も対象になるケースや贈与税の計算方法、車の評価額の決まり方などについてご紹介します。
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現金でなくても贈与税の課税対象

たとえ親子間の贈与、また現金ではないやり取りでも、年間110万円(基礎控除)を超える贈与があれば、課税対象になります。贈与税がかからないと思い込んで、申告が必要にもかかわらず無申告のままでいると、税務署から指摘される可能性があるので注意しましょう。
 
金額や状況にもよりますが、無申告のまま期限を過ぎると無申告加算税や延滞税も追加で課される可能性があります。本来、支払うはずだった税金よりも、負担する金額が増えることになるので、金銭以外の物を受け取った場合も、放置せずに贈与税の課税対象になるかどうか、金額を確認しておきましょう。
 

贈与税の計算方法

基本的に、贈与税は事前に申請をしていなければ暦年贈与として、その年に受け取った贈与の合計額を基に課税金額を計算します。このとき注意したい点が、合計額は受け取った人ごとではなく、すべての合計であることです。
 
例えば、父親から100万円相当の車を譲り受け、祖父からはお小遣いとして合計50万円をもらったとしましょう。父親と祖父、それぞれから受け取った金額を見ると、基礎控除は超えていません。
 
しかし、合計すると150万円となり、基礎控除を超えるため贈与税の申告が必要です。もし、150万円を受け取ったと仮定して計算すると、基礎控除を引いた40万円に対して課税されます。国税庁によると、税率は10%なので、支払う贈与税額は4万円です。
 
合計して基礎控除額を超える可能性があるので、複数人から贈与を受けたときはメモなどでいくら分受け取ったかを記録しておくとよいでしょう。また、お互いに贈与契約書などで正式な書類の形にして残しておくと、もし税務署から金額に問題がないか確認を受けたときに証明として提示できます。
 

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車の評価額はどうやって決まる?

もともと親が持っている車を譲り受けた場合、贈与された金額はその車の査定額、つまり買取価格により決まります。譲り受けた時点での価値を基に判断されるため、購入したときの金額が110万円を超えていても、査定により下回る可能性もあるでしょう。
 
査定価格を調べる際は、中古車買取専門業者や中古車販売店などに依頼することがおすすめです。査定価格は書類に残しておくと、贈与税の申告時に贈与額の証明として使用できます。
 
なお、親から車を譲り受けたときは、名義変更が必要です。車の所有者としての名義変更だけでなく、自賠責保険や任意保険など、必要なものの名義変更を忘れないように注意してください。同じ場所に住んでおり、自動車の保管場所が変わらない場合は、車庫証明の変更は必要ないでしょう。
 

車であったとしても金額によっては贈与税の課税対象になる

現金ではなく、車を無料で受け取った場合でも、110万円を超えていれば贈与税の課税対象になります。
 
もし、申告を忘れたままでいると、贈与税のほかに無申告加算税など追加で税金が課される場合があるので、申告を忘れないようにしましょう。
 
また、贈与税は基本的に1年間のすべての贈与の合計額を基に計算します。そのため、車の贈与額が110万円を超えていなくても、ほかの贈与により課税されるケースもあるので、複数の贈与があったときは、合計金額がいくらになるか計算しておくことが大切です。
 
なお、車を譲り受けたときの評価額は査定額を基にするので、専門業者で買取価格を見積もってもらうとよいでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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