母55歳が急に亡くなりました。一人っ子なので自分が葬儀の準備をしなければなりません。葬儀費用の相場はいくらですか?いくら用意すればいいのでしょうか。
しかし、一人っ子であるあなたには、現実的な課題がすぐにのしかかってきます。本記事では、葬儀費用の相場や、準備の流れ、そして少しでも冷静に対応するためのポイントを整理してお伝えします。
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葬儀費用の全国平均は118.5万円
まず、多くの人が最初に気になるのが「葬儀にいくらかかるのか」という点です。
株式会社 鎌倉新書のお葬式に関する全国調査(2024年) によると、葬儀費用の平均総額が118.5万円、種類別にみると一般葬が161.3万円、家族葬が105.7万円、一日葬が87.5万円、直葬が42.8万円でした。
これはあくまで「平均」であり、地域や葬儀の規模、宗教儀式の内容によって大きく変動します。平均的な内訳は以下の通りです。
・基本料金
75.7万円
・飲食
20.7万円
・返礼品費
22.0万円
総額 118.5万円
家族葬・直葬なら費用を抑えられる
最近では、親族やごく近しい人のみで見送る「家族葬」や、通夜・告別式を省略し火葬のみを行う「直葬」も増えています。
・家族葬の相場
105.7万円
・直葬(火葬式)の相場
42.8万円
母が生前に「静かに見送ってほしい」と望んでいた場合や、参列者が限られる場合は、無理に大規模な葬儀を行う必要はありません。
葬儀社によっては「必要最低限のプラン」から「お花を多く飾るプラン」まで幅広く用意されています。見積もりを複数社から取り、サービス内容を比較することが大切です。
まずは「今できること」を一歩ずつ
急な訃報の直後は、冷静な判断が難しいものです。まずは次の手順を踏みましょう。
1.死亡診断書を受け取る(病院または医師から)
2.葬儀社に連絡し、遺体を安置してもらう
3.日程・形式を相談し、見積もりを確認する
4.親族・関係者に連絡を入れる
多くの葬儀社では、24時間対応の相談窓口があります。わからないことや不安なことは、抱え込まずに相談しましょう。
葬儀費用の支払いと準備資金
葬儀費用は、葬儀後に一括で支払うケースがほとんどです。現金払いのほか、クレジットカード払いや分割払いに対応している業者も増えています。また、次のような制度や支援も確認しておきましょう。
・国民健康保険・社会保険の「葬祭費」「埋葬料」
5万円程度
・生命保険の死亡保険金
手続きにより早期受け取りが可能な場合あり
・親族・知人からの香典
一部を費用に充てることもできます
これらを考慮すると、一時的に50〜100万円ほどの現金を準備しておくと安心です。
心の整理も、時間をかけて大丈夫
葬儀の準備を進めながら、「本当はもっと話したかった」「まだ信じられない」という思いが押し寄せるかもしれません。しかし、一人で全てを背負う必要はありません。親戚や友人、葬儀社のスタッフなど、手を差し伸べてくれる人に頼ることも大切です。
葬儀は「別れ」ではなく、「感謝を伝える最後の時間」です。形式にとらわれすぎず、ご自身とご家族にとって一番穏やかな見送り方を選ぶとよいでしょう。
出典
株式会社 鎌倉新書 お葬式に関する全国調査(2024年)
さいたま市 さいたま市国民健康保険の葬祭費の支給について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー