父の遺品整理中「グランドセイコー」の腕時計が出てきました。「ロレックス」など海外ブランドに比べ“手ごろ”な印象ですが、資産価値は高いのでしょうか?
本記事では、父親の遺品からグランドセイコーが出てきたケースを取り上げ、ロレックスをはじめとした海外ブランドと比較して安いのかを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
グランドセイコーの資産価値はどのくらい?
父親の遺品のなかからグランドセイコーが見つかったら、どのくらいの価値があるのか知りたいのではないでしょうか。実際の中古時計販売店で売られている、グランドセイコーの時計の価格の一例は、図表1のとおりです。
図表1
筆者作成
図表1のとおり、20万円台から100万円を超えるものがあり、モデルによって価値が異なることが分かります。時計に詳しくないのであれば、一度専門店のサイトを確認し、いくらで販売されているかを確認するとよいでしょう。
ロレックスなどの海外ブランドと比較して安い?
グランドセイコーの時計は、ロレックスをはじめとした海外ブランドと比較して安いのか、気になる人もいるでしょう。本記事執筆時のグランドセイコーと主な海外ブランドの価格相場は、図表2を参考にしてください。
図表2
筆者作成
海外ブランドの腕時計もモデルによって価値が異なりますが、グランドセイコーはロレックスやパテックフィリップと比べると、資産価値が低い傾向があります。ただし、グランドセイコーにも100万円を超える人気モデルがあるため、モデルや状態などによって海外ブランドにも負けない価値のあるケースも考えられます。
グランドセイコーは、国産の時計で有名なSEIKOから、高級時計ブランドとして2017年独立しました。1960年当時は、時計王国とも呼ばれるスイスが、高級時計の分野で圧倒的な支持を得ていた時代です。そのようなスイスの牙城を切り崩し、日本で最高峰の時計を作るのを志して誕生したのがグランドセイコーでした。
グランドセイコーの魅力は、日本独自の美を追求したデザイン性です。日本らしい感性と品格をまとう腕時計を目指しており、海外ブランドにはないデザインのモデルを作り出しています。
また、C.O.S.C.(スイス公式クロノメーター検定協会)を超える、高精度基準「グランドセイコー規格」(GS規格)をパスしている機能性も魅力の1つです。使用環境にかかわらず、「正確で見やすい」機能性を追求した品質が、海外ブランドに負けない、グランドセイコーの特徴でしょう。
まとめ
グランドセイコーは、人気モデルであれば100万円を超える資産価値がありますが、平均の相場は62万円程度です。前記のとおり、モデルによって20万円程度のモデルもあるため、資産価値は専門店に査定を依頼したり、インターネットで調べたりしなければ分かりません。
父親の遺産を思い出の品として取っておくのも、売却して現金化するのも相続した人の自由です。まずは資産価値を調べてみて、どうするのかを検討しましょう。
出典
グランドセイコー公式サイト
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

