親が「生活費の足しに」と月5万円の仕送りをしてくれていますが、就職後も続けると贈与税の対象になりますか?

配信日: 2026.02.19
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親が「生活費の足しに」と月5万円の仕送りをしてくれていますが、就職後も続けると贈与税の対象になりますか?
親から毎月5万円を「生活費の足しに」と受け取っていると、就職後も続けていいのか不安になるでしょう。結論から言うと、仕送りが直ちに贈与税の対象になるとはかぎりません。
 
ポイントは、そのお金が本当に生活費として必要な分で、必要なタイミングで使われているかどうかです。本記事では、制度の考え方と注意したいパターン、安心して続けるための工夫を整理します。
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就職後の月5万円仕送りは、すぐ贈与税になるとはかぎらない

親からの仕送りは、受け取り方によっては贈与税の可能性が出てきます。ただし、夫婦や親子などの扶養義務者から、生活費や教育費に充てるために受け取るお金で、通常必要と認められるものは、贈与税がかからないとされています。
 
つまり、就職したからといって、すぐに贈与税がかかるわけではありません。大事なのは、その仕送りが今の生活を支えるために、必要なお金として受け取られているかどうかがポイントです。
 
例えば家賃や食費、通院費などの負担が大きく、毎月のやりくりが厳しい場合は、就職後でも生活費の補助として説明しやすいでしょう。
 
ただし、同じ月5万円でも、生活費として使わずに貯金や投資に回しているような場合は、考え方が変わってきます。税金は“何という名目か”よりも、“実際にどう使ったか”が重視されるからです。
 

贈与税がかからない「生活費の仕送り」になる条件は?

では、「生活費としての仕送り」と判断される目安はどのようなものでしょうか。ここでは、ポイントを3つに分けて説明します。
 
1つ目は、使い道が「日常生活に必要な費用」であることです。生活費は、日々の暮らしに必要な費用を指し、治療費や養育に関する費用なども含まれるとされています。
 
2つ目は、金額が「通常必要」といえる範囲であることです。収入や家賃、地域、家族状況で必要額は変わるので一律の正解はありませんが、少なくとも生活費に使われず、貯金が増えていく状態だと説明が難しくなります。
 
3つ目が最重要で、「必要な都度、直接これらの用に充てるためのもの」であることです。国税庁のホームページには、生活費名目で受け取っても、預金したり、株式や不動産などの購入資金に回したりしている場合は贈与税がかかることがある、ということが明確に示されています。
 
ここを押さえると、金額そのものよりも、「毎月の生活費の不足分を補うために受け取り、家賃や食費の支払いに充てているか」ポイントとなります。こうした形であれば、贈与税の対象になりにくいといえるでしょう。
 

贈与税が心配になるケースと、今日からできる対策

心配になりやすいのは、受け取ったお金が実質的に貯まっているケースです。例えば、仕送り分をすべて貯金して別目的の資金にしている、投資資金にしている、数年分をまとめて受け取る、といった形です。
 
また、仮に贈与と見なされたとしても、すぐ税金が発生するとはかぎりません。暦年課税では、1年間に受けた贈与の合計から基礎控除110万円を差し引いて計算します。
 
月5万円なら年60万円なので、ほかに大きな贈与がなければ、課税価格が110万円を超えず、贈与税がゼロになる可能性が高いです。ただし、車の購入資金や引っ越し費用など別途まとまった資金援助が同じ年にあると、合計でラインを超える可能性があるので注意が必要です。
 
対策は難しくありません。まずは、仕送りを「不足しがちな生活費を補うためのお金」として受け取り、日々の支払いに使う形にしておくことです。家賃や光熱費の引き落とし口座に入れて支払いに充てる、生活費の支出が分かるように口座を分けるだけでも説明がしやすくなります。
 
次に、もし貯金に回す分がある場合は、生活費として使う仕送りとは口座や管理を分けて、貯金に回した金額の年間合計額を把握しておきましょう。
 
最後に、万一税務署から確認を求められたときに備えて、家計簿アプリや口座明細で、仕送りが家賃や食費などの生活費の支払いに使われたことが分かる状態にしておくと安心です。
 

仕送りは必要な都度受け取り、貯め込まないようにしよう

就職後も、月5万円の仕送りが直ちに贈与税の対象になるとはかぎりません。親子など扶養義務者からの支援で、生活費として通常必要な範囲を必要な都度受け取り、生活費に直接充てているなら贈与税がかからない可能性が高いです。
 
一方、仕送りを貯金や投資に回したり、数年分をまとめて受け取ったりすると、贈与として見られる可能性があります。
 
不安な場合は、仕送りを生活費に使っていることが分かるようにして、明細やメモなどの記録を残しておくと安心です。仕送りを上手に活用して、無理のない家計づくりにつなげていきましょう。
 

出典

国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
国税庁 扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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