最終更新日:2019.09.03 公開日:2018.03.25
暮らし

気を付けて!通勤時の「一駅歩いて節約」、交通費の不正受給になる可能性も?

あなたは日々の通勤中、交通費を節約するため「一駅早く降りて、歩いて会社まで行こう」と考えたことはありませんか?
 
一駅程度なら金額も微々たるもので、それほど問題にならないだろうと考えてはいませんか?
 
実は、交通費節約のための「一駅歩こう」には意外な落とし穴が潜んでいるのです。
 
柘植輝

執筆者:

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

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柘植輝

執筆者:

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

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現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
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不正受給に該当する可能性があります

まず、一駅歩くことによって交通費を浮かせることが、交通費の不正受給に該当するかという問題があります。
 
考え方としては、交通費が賃金に該当するのであれば、不正受給とはなりません。賃金である以上、返還する必要もありません。
 
ところが、賃金に該当しないとなると、不正受給となってしまいます。そうなれば、交通費の差額について返還する必要が生じます。
 
そこで、一度就業規則を確認し、交通費に関する扱いを確認しましょう。
 
就業規則において、「通勤経路に関わらず、自宅と会社の最寄り駅までにおける相当額を支給」といったように、実際の通勤経路に関係なく、住所地から想定される合理的な金額を支給すると定められているのであれば、それは賃金に該当すると考えられます。
 
そうであるならば、浮かせた交通費について返還する必要はありません。
 
しかし、「実費を全額支給」といったように、実際に使用した費用について支払うと定められているのであれば、浮かせた交通費について、返還しなければならないこととなります。
 

返還だけでは済まされないことも

交通費の受給が不正なものと判断された場合、先に述べたように、使用した金額との差額を返還しなければならないこととなります。
 
ところが、差額について返還しただけでは許されないこともあります。もう一度、会社の就業規則を確認してみましょう。
 
おそらく、就業規則の中に罰則について定めた項目があるはずです。この場合、会社の判断の下、就業規則に記載されている内容に応じた罰則を受ける可能性があります。
 

刑法上の罰則による追い打ちも

交通費の不正受給は刑法上の詐欺罪へ該当します。
 
必ずしも詐欺罪として刑法上の罪を負うことになるとは限りませんが、万が一そうなってしまった場合には懲役10年以下という重い罪が待ち構えています。
 
交通費の不正受給は立派な犯罪であることを意識しておいてください。
 

労災を受けることはできるのか?

一駅降りて歩くということは、正規の通勤方法と異なる経路で通勤していることになります。
 
そうすると、通勤中に何らかの事故でけがをしてしまった場合、労災の適用を受けられるのか、という点が問題になります。この点、労災は通勤方法に関係なく適用されます。
 
極端な例になりますが、電車を利用して通勤すると会社へ届け出ていたにもかかわらず、事故の起きた当日は自家用車で通勤していた場合にも、労災は適用となります。
 
ですので、正規の通勤方法ではないから、といった理由で労災の申請を諦める必要はありません。
 

交通費の不正受給は会社への裏切りです

本来、通勤に必要となる交通費を会社が支給する義務はありません。

交通費は会社からの厚意によって支給されているにすぎないのです。つまり、交通費の不正受給は、会社の厚意を踏みにじる行為と言い換えることもできます。
 
会社の厚意を裏切り、無用なトラブルを避けるためにも「一駅歩こう」には注意しておきましょう。
 
Text:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士・2級ファイナンシャルプランナー

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