2019.01.25 暮らし

産休、育休中の収入は?受け取れる給付金

執筆者 : 藤井亜也

お仕事をされているお客様が第一子をご懐妊となりました。嬉しいお知らせに私もワクワク!ところが、なんだか心配そうなお客様。
 
「産休・育休中は収入がゼロになってしまうのかしら…」「夫婦共働きで家計をやりくりし、家も購入したばかりなので不安」お子様の誕生に向けて喜びもある反面、お金の不安が出てきてしまったようです。
 
「産休・育休中にも給付金があるので、収入がゼロになるわけではないですよ!」とお伝えし、給付金やその間の家計について一緒に考えていくことになりました。
 

出産手当金と育児休業給付金

出産前や出産後、お仕事をしていない間は会社からのお給料はありません。お客様がおっしゃったとおり、収入(お給料)はゼロになります。ただし、産休には健康保険から「出産手当金」、育休には雇用保険から「育児休業給付金」がそれぞれ支払われます。どのぐらいもらえるのか確認してみましょう。
 
●出産手当金
期間:出産日(出産が予定日の後になった場合、出産予定日)以前42日(多胎妊娠は98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、会社を休んで給与が支払われなかった期間に対して支払われます。
 
金額:1日あたりの金額は
支給開始日の以前12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額(※)÷30日×(2/3)(支給開始日とは最初に出産手当金が支給された日)
 
(※)支給開始日の以前の期間が12ヶ月未満のときには、
・支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
・28万円(当該年度の前年度9月30日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額)
上記の2つを比べ、少ない額を用いて計算します。
 
<例>
1日あたり支給額:標準報酬月額を平均した額が30万円の場合 30万円÷30日×2/3=6666円/日
合計支給額:産休日数=産前42日+産後56日=計98日間の場合 6666円×98日=65万3268円
 
●育児休業給付金
期間:原則、お子さんが1歳になる日の前日までです。ただし、1歳になる前に職場復帰した場合、復帰日の前日までとなります。
 
また、一定の要件を満たした場合、最大で1歳6ヶ月あるいは2歳となる日の前日まで、受給できることがあります。1ヶ月あたりの支給額の計算式は以下のとおりです。なお、支給額には上限があり、並行して賃金が支払われている場合には減額となることもあります。
 
金額:休業開始時賃金日額(※1)×支給日数(※2)×67%(育休開始から6ヶ月以降は50%)
 
※1 休業開始時賃金日額は原則として、育児休業開始前6ヶ月間の総支給額(保険料等が控除される前の額。賞与は除く)を180で割った額です。
※2 原則として30日となります。
 
<例>
休業開始時賃金日額が1万円の場合(支給日数30日で計算)
180日まで(67%):1万円×30日×67%=20万1000円
181日から(50%):1万円×30日×50%=15万円
 

免除される保険料について

出産手当金や育児休業給付金があるので、入ってくるお金がゼロになるわけではないことが分かりました。しかし、今までのお給料よりも少ないのは確かです。生活していけるかな?と不安になるかもしれませんが、免除される保険料がありますので、こちらも確認していただきたいと思います。
 
まず、産休・育休中は、社会保険料と厚生年金保険料の支払いが免除されます。また、会社からのお給料がありませんので、実質は「無給」の状態です。そのため、所得税もありません。
 
さらに、出産手当金や育児休業給付金は課税対象にはならないので、こちらも助かりますね。ただし、住民税は前年の収入に課税されるため、支払いが必要です。産休・育休中の家計の支出として、しっかり入れておきましょう。
 

産休・育休中の家計

このように、お給料はゼロになっても、受け取れる給付金や免除される保険料があります。家計に与える影響は、想像していたよりは少ないものになるでしょう。
 
お金の不安がストレスになっては、お腹の赤ちゃんにも良くないですね。事前に産休・育休中の家計も確認しておくことで、安心してマタニティライフを送っていただきたいと思います。
 
出典:
全国健康保険協会(協会けんぽ)HP
厚生労働省HP
 
執筆者:藤井亜也(ふじい あや)
株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長
 
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藤井亜也

執筆者:藤井亜也(ふじい あや)

株式会社COCO PLAN (ココプラン) 代表取締役社長

教育カウンセラー、派遣コーディネーター、秘書等、様々な職種を経験した後、マネーセンスを磨きたいと思い、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。
「お金の不安を解決するサポートがしたい」、「夢の実現を応援したい」という想いからCOCO PLANを設立。
独立系FPとして個別相談、マネーセミナー、執筆業など幅広く活動中。

<保有資格>
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ファイナンシャルプランナー(AFP) 、住宅ローンアドバイザー、プライベートバンカー、相続診断士、日本心理学会認定心理士、生理人類学士、秘書技能検定、日商簿記検定、(産業カウンセラー、心理相談員)

<著書>
「今からはじめる 理想のセカンドライフを叶えるお金の作り方 (女性FPが作ったやさしい教科書)」※2019年1月15日発売予定