更新日: 2019.08.29 その他暮らし

18歳から成人に!お酒やタバコ、選挙権などの線引きはどうなるのか

執筆者 : 柘植輝

18歳から成人に!お酒やタバコ、選挙権などの線引きはどうなるのか
民法の改正により、成人とされる年齢が従来の20歳から18歳に引き下げられることになりました。
 
年齢の引き下げによって、これまでの成人と新しい成人の間にどのような違いが生じてくるのでしょうか。
 
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

18歳で成人となるのはいつから?

18歳で成人とされるルールがスタートするのは、2022年4月1日からとなります。
 
つまり、2022年4月1日以降に18歳となる人は18歳の誕生日を迎えると同時に、成年とみなされるようになるのです。
 
また、2022年4月1日時点において、既に18歳であった人(18歳以上で20歳未満の人)は、2022年4月1日をもって成人とされることとなります。
 

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お酒やタバコはどうなる?

成人年齢が20歳から18歳に引き下げられると、18歳からお酒を飲んだりタバコを吸ったりすることが認められるのでしょうか。
 
答えはNOです。
 
これは、若年者の健康面などに配慮するための制限であり、成年であるか否かに関係なく単に20歳という年齢によって区分されているからです。
 
つまり、お酒やタバコは成人の年齢が18歳へ引き下げられたあとも、現在と同様に20歳まで許されないということになります。
 

公営競技はどうなる?

2019年現在、競馬や競輪などといったいわゆる公営競技は20歳以上の成人でなければ参加することができません。
 
成人年齢の引き下げに伴って、これら公営競技についても18歳から参加が可能となるのでしょうか。
 
実は、こちらもお酒やタバコと同様、成人年齢が18歳に引き下げられても20歳以上という年齢制限は維持されたままです。健康面へ影響があるものや、「非行防止・青少年保護」などの影響があることは、現状維持となっています。
 

選挙権に影響はある?

現行法において選挙権は18歳から認められています。
 
成人年齢が20歳から18歳へ2歳分引き下げられるとなれば、選挙権の与えられる年齢も18歳から16歳へ2歳分引き下げられるのでしょうか。
 
答えはNOです。
 
成人年齢が18歳へと引き下げられたあとも、選挙権については現在と同様に18歳からの付与となります。
 

契約を結ぶときの親の同意は?

現行法の下では20歳未満の未成年者が契約を有効に結ぶには、基本的に法定代理人(親など)の同意が必要とされています。同意なく結ばれた契約は一定の例外事由に該当する場合を除いて取り消すことができます。
 
しかし、成人年齢が18歳に引き下げられることで、18歳からは法定代理人の同意なく、単独で有効な契約を結べるようになるのです。
つまり、18歳から親の同意なくアパートの契約を結んで一人暮らしを開始したり、ローンを組んで高価な買い物をすることも可能になるということです。
 
ただし、2022年4月1日の法律施行より前に18歳・19歳であった未成年者が結んだ契約については従前の法律が適用され、その範囲内において取り消すことができます。
 
契約にはさまざまなルールがあり、安易に契約を交わすとトラブルに巻き込まれる可能性があります。社会経験に乏しい、成人になったばかりの人を狙う悪質な業者の存在も考えられますので、最も気を付けたい点です。
 

成人式はどうなる?

意外に思われるかもしれませんが、成人式について具体的に定めている法律は存在しません。
 
成人式の実施時期や内容については各自治体それぞれの考え方に沿って行われています。そのため、成人となる年齢が18歳に引き下げられたあとの成人式のあり方については、政府主導の下、各自治体の判断にゆだねられることになると予想されます。
 
詳細については、今後は発表される自治体ごとの対応を参考にしてください。
 
2022年4月1日以降、成人の年齢が20歳から18歳へ引き下げられることで、変わる部分と変わらない部分があります。それぞれについて、政府広報などでも周知を図っています。変更前に正しく理解しておき、思わぬトラブルなどに巻き込まれないようにしたいですね。
 
出典:政府広報オンライン 18歳から“大人”に! 成年年齢引き下げで変わること、変わらないこと。
 
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士