2019年3月末で解散する「はけんけんぽ」 派遣社員の働き方が変わる!?
配信日: 2019.04.11 更新日: 2024.09.05
しかし、はけんけんぽは2019年3月末をもって解散することが決定しています。はけんけんぽが解散してしまうことで、健康保険はどう変わっていくのでしょうか。はけんけんぽの解散について、特に注意しておくべき事項を4点ご紹介します。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
注意点(1) 解散後は新たな保険組合へ加入
はけんけんぽが解散したからといって、それ以降、健康保険に加入できなくなってしまうわけではありませんはけんけんぽに加入していた人たちの大多数は、全国健康保険協会(以下協会けんぽとします)へ加入することが決定しています。
ただし、会社によっては別の保険組合に加入することもありえます。新たな加入先となる保険組合の詳細については、所属している派遣会社に確認するようにしてください。
注意点(2) 保険証が変わる
4月1日以降、はけんけんぽから別の保険組合へ加入することに伴い、保険証もはけんけんぽの保険証(旧保険証)から、新しく加入することとなる保険組合の保険証(新保険証)に切り替わります。
具体的には、自宅などに新保険証が届いたら、それと引き換えに旧保険証を派遣会社に提出するというような形です。
ただ、会社によっては手渡しで旧保険証と新保険証を交換するなど、切り替えの方法が異なることもあるため、詳細は派遣会社に確認するようにしてください。
また、保険証の切り替えにあたっての事務手続きは基本的に派遣会社が行うため、自身で特別な手続きをする必要はありません。新保険証の受け取りと旧保険証の返納だけは、絶対に忘れないようにしてください。
注意点(3)旧保険証は原則使用できない
原則として4月1日以降は旧保険証を使用することができません。3月末で、はけんけんぽは解散してしまっているのですから当然といえば当然でしょう。ただ、特例処置として新しい保険証が届くまでの間は、旧保険証を継続して使用することができます。
この特例処置を利用する場合、新しい保険証を受け取ってからすぐ(原則4月中)に受診した医療機関や、薬局の窓口へ新しい保険証を提示するようにしなければなりません。
注意点(4) 保険料が変わる
実は、加入者が毎月支払っている保険料は、誰でも一律同じというわけではありません。保険料は、加入する保険組合ごとに異なっているのです。
例えば、はけんけんぽの場合、一般保険料は9.70%、介護保険料(40歳以上65歳未満が対象)率は1.94%となっていました。
それに対し、平成31年4月1日以降の協会けんぽの一般保険料は9.90%(この数値は東京都の場合です。実際の数値はお住まいの都道府県によって異なります)、介護保険料は1.73%(こちらの数値は全国一律です)となります。
実際の金額については、加入先となる組合やお住まいの地域など、諸条件によって異なってきます。毎月支払う保険料は決して安い金額ではありません。
支払う保険料の額がどの程度変化することになるのか、できるだけ早めに確認しておくとよいでしょう。
はけんけんぽは2019年3月をもって解散となります
2019年3月をもって、はけんけんぽは解散し、加入者は別の保険組合へ移行することとなります。
加入先となる組合が変わることで、保険証や毎月の保険料など変化する点がいくつか発生してきます。不明なことや不安に思うことがあれば、所属している派遣会社を通じて確認するようにしてください。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士