片づけの美学83 玄関を開けて漂う、独特のにおい。においの片づけ方法
配信日: 2020.10.31
自分の家でも「ちょっとにおいが気になるな」と感じることもあるのですから、よそのお宅に伺う時には、鼻はさらに敏感ににおいをキャッチします。
自宅のにおいの話題にドキリとした方、必見!自分でできる、自宅をいい香り・無臭に近づける方法を紹介します。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
においの原因を見つける
げた箱、トイレ、水回り、ゴミ箱、ペットなど、家の中には、においの元がたくさんあります。他にも、ホコリ・湿気・カビもにおいの原因になります。原因が複数あると、においがミックスされて、濃厚でなんとも表現しづらいにおいになることもあります。
モノがたくさんある家では、モノの表面積が増えることで、すき間が増えて、空気の流れが悪くなります。そのすき間に、においが入り込んで、濃厚さに拍車がかかるという事態も考えられます。まずは家の中で、どのにおいが強いのか、においの元を見つけましょう。
においを減らす工夫1 換気
まずは、空気の入れ替えが大切です。一番手軽なのは、窓を開けて、換気をすることです。窓は2カ所開いていると、空気がたくさん通り抜けるので、換気が効率よくできます。
できれば、向かい合った位置関係の窓を開けてください。冬で寒いなど、長時間窓を開けられない時は、数分でも大丈夫です。または、換気扇を回しておくことも有効です。
においを減らす工夫2 原因を取り除く
においの原因を取り除くことも大切です。においの原因を見つけづらい場合は、換気後の家でどこからにおいが発生しているのかを動き回って探してみてください。
1.寝室のリネン類は、定期的に洗濯を。
2.コートなどの洗濯の機会が少ない衣類は、消臭スプレーを使う。
3.ゴミは、袋を2重にすることでにおいを封じ込める効果が強まる。
4.げた箱は、靴を洗ったり、消臭スプレーを試してみる。
5.トイレ・排水口などの水回りは、塩素系の洗剤を使って掃除をする。
6.古くなったものは、不要なモノがないか選別をする
などの、においの原因を家の中に置かない行動をしてみましょう。
においを減らす工夫3 消臭剤を置く
原因を取り除いても、においを感じる場合もあります。時間がたつうちに、においが壁紙や床、カーペットなどに移っている可能性があります。そんな時は、消臭剤を活用する方法もあります。
市販の消臭剤もありますが、おすすめは重曹です。さまざまな場所の掃除に活用される重曹は消臭効果も高く、低価格が魅力です。ドラッグストアなどで購入できます。小さめの瓶やコップなどに重曹を入れ、ふたはしません。そして、消臭したい場所に置きます。
たったそれだけで、においを消す効果があります。
効果が落ちてきたと感じた場合は、瓶の中身をかき混ぜて、下層の重曹を上に移動させるようにすると効果が復活します。それでも、消臭効果は3カ月程度といわれています。
時間がたった重曹もゴミにはなりません。台所の油汚れなどを落とす洗剤として、掃除に活用できます。消臭剤交換のタイミングを、家の中の汚れ落としの機会にすると一石二鳥ではありませんか?
玄関を開けて、笑顔
ドアを開けて、眉をひそめるにおいがなくなれば、自宅の別の魅力を発見できます。家の木のいい香り、生けられた花の香り、夕食のおいしいにおい。玄関を開けて、いい香りを感じれば、笑顔たくさんの日常になりそうですね。
家のにおいが気になる方は、一度お試しください。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表