更新日: 2020.01.23 その他ローン
マイカーローンの計算方法とは? シュミレーション の立て方を解説
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
マイカーローンとは?
マイカーローンとは、その名のとおり自家用車を購入するための資金をディーラーや金融機関から借り入れてローンを組むことです。
借入先によっても異なりますが、残高と金利に応じて利子が発生します。マイカーの購入は大きな買い物であり、なかなか手持ちの財産で一括購入とはいかないでしょう。
そんなときに活躍するのがマイカーローンです。マイカーローンを利用することでマイカーにかかる購入費用の全額を一度に支払わなくてもよいというメリットがある反面、総支払額が高くなってしまうというデメリットもあります。
マイカーローンの計算方法
マイカーローンは金利や頭金の額、購入する車の金額など諸条件によって総支払額が変化します。
それらによってどの程度変化していくのか、300万円の車を購入するという事例を基にシミュレーションしていきましょう。
シミュレーション1
まずは簡単に次の事例でシミュレーションしてみましょう
・頭金100万円
・残り200万円を2%の金利で銀行から借り入れ
・返済期間は5年
上記条件で計算すると、毎月の返済額は約3万5000円ほどの支払いになります。この場合借入金額200万円に対し、最終的な返済額は約210万ほどになります。
シミュレーション2
では、まずは金利や返済期間をそのままに頭金の金額を下げてシミュレーションしてみます。
・頭金50万円
・250万円を2%の金利で借り入れ
・返済期間は5年
すると毎月の返済額は約4万4000円ほどになり、借入金250万円に対する総支払額はおよそ264万円となります。頭金が下がれば返済期間が同じでも金利の分だけ総支払額が増加します。
シミュレーション3
では、最初の事例をそのままに返済期間を7年と設定し、金利を6%と仮定したらどうなるでしょうか。
・頭金100万円
・残り200万円を金利6%で借り入れ
・返済期間は7年
すると毎月の返済額は毎月約2万9000円ほどとなり、総返済額は243万6000円となります。仮に毎月の支払額が低くなったとしても、返済期間と金利が総支払額に大きな影響をあたえることがよくわかります。
マイカーローンを選ぶ際のポイント
マイカーローンを選ぶ際特に気を付けたいポイントは次のような点です。
1、金利
2、審査
3、手数料や保証料
4、返済計画
金利
シミュレーションしてみたとおり、借入金額や返済期間が同じであれば、金利が低ければ低いほどローンの総支払額も低くなります。
つまり、金利は低ければ低いだけよいといえます。また、金利には経済状況に合わせて変化する変動金利と借り入れから完済まで変化しない固定金利の二種類があります。金利の高低以外にも変動か固定か、どちらを選ぶかによっても総支払額が変化するといえます。
一般的に金利の上昇が予想される場面では固定金利を、金利の低下が予想される場面では変動金利を選択することが有利といわれています。長期間の借り入れにおいて金利を選ぶ場合には注意が必要です。
審査
マイカーローンもローンである以上審査に通らない限りは借り入れをすることができません。一般的に銀行は審査が厳しく、ディーラーを通じたカーローンや自動車販売店独自のローンは審査が緩いといわれています。
とはいえ、収入や勤め先、過去の経歴によってはマイカーローンの審査に落ちてしまうこともあります。なお、審査の甘いローンの金利は高めに設定されていることが多いため、審査の申し込みに当たっては注意が必要です。
保証料
銀行系のローンによくあるのですが、ローンを組むにあたり保証料などを求められることがあります。主に保証人を立てずに保証会社を利用する場合に発生する費用です。ローンを組むにあたっては借入額や金利以外にも保証料などをも加味した総支払額での検討が必要です。
返済計画
同じ金額、金利でも返済期間によって総支払額は大きく変化します。何年で返済する計画なのか、ボーナスなどを利用した繰り上げ返済の有無といった返済計画もローンを組むうえで重要になるポイントです。
Q&A
ここではカーローンについてよくある質問について回答します。
残価設定ローンというものを聞きました。どんなものですか?
残価設定ローンとは、一定年数後にディーラーへ売却することを前提に、購入時の車両価格から売却時に予定される買い取り価格を差し引き、その残価をローンとして返済するという仕組みの制度です。
月々の支払額が安くなる半面、一定期間ごとに車を買い替えることになったり、走行距離に制限が付いたりするなどのデメリットもあります。
できるだけ安く、かつ数年単位で車を乗り換えたいというような人には向いているかもしれませんが、一般的な範囲で車を利用したいというような方には向かない制度といえます。
まとめ
マイカーローンは自動車の購入時に利用されることが多いものですが、あくまで借り入れであり、必ず返済する必要があります。マイカーローンの利用にあたっては返済計画をシミュレーションし、無理のない範囲で余裕を持って申し込みをするようにしてください。
執筆者:柘植輝
行政書士