看護師転職の面接対策!効果的な退職理由の伝え方とは? |ファイナンシャルフィールド

看護師転職の面接対策!効果的な退職理由の伝え方とは?

横島孝之

執筆者: 横島孝之

人事マネージャー、2級FP技能士、キャリアコンサルタント
2児のパパ。   電機メーカーの人事として20年経過。研究~開発~営業と幅広いユニットの人事を担当し、多くの従業員のキャリアアドバイスを行ってきました。   座右の銘は「温故知新」   近年は、VUCA時代に突入し、デジタル化やAIの浸透等環境も大きく変わりつつあり、「キャリア」も会社中心の検討から、個人(価値観やライフプラン)を中心とした検討に変化する中、一人ひとりが大切にしている価値観やライフプランも認識した上でキャリアアドバイスすることを信条に活動しています。
看護師は、他の業種に比べて転職がしやすい仕事のように思われがちです。しかし、看護師といっても、働く施設、働き方(フルタイム、パートなど)、雇用期間などによって面接で質問されることもさまざまです。

したがって、応募する職場の形態についてしっかりとリサーチをして、面接の準備をする必要があります。

面接で一つの関門となるのが「退職理由」です。スムーズに面接がすすめられていた場合でも、この退職理由の内容によって風向きが変わることがあるため注意しましょう。というのも、「人間関係で苦労した」「給料が安い」などと正直に答えすぎてしまって、悪い印象を与えてしまうことが多々あります。

ここでは転職を成功させるために、面接を突破するキーとなる「退職理由」の答え方のコツなどを解説していきます。ぜひ参考にしてください。

面接で退職理由を質問される理由について

転職活動の面接で、なぜ「退職理由」を聞かれるのでしょうか?それは大きくわけて2つの理由があります。

まず一つ目は、「同じ理由でやめる可能性がないか」という点を確認するためです。

例えば、退職理由が結婚や出産などの理由で続けられなくなった場合は別として、人間関係や仕事への不満を理由として挙げるとすれば、同じことを繰り返す可能性があるからです。教育する時間や費用の転職先の投資損失を避けるためにも重要だと考えているのです。

二つ目には「人間性を知る」ためです。どのような職場にいても悩みはつきものです。退職理由を聞くことで、問題の受け止め方や対処方法が分かります。その中には「人となり」や「価値観」が見えてくるものです。

ネガティブなことをポジティブに転換できれば、前向きな性格と受け止められるでしょう。「この人と一緒に仕事がしたい」と思われるような内容を伝えるようにしてください。



面接を突破するための退職理由の答え方

それでは、面接試験を攻略するために、好感の持てる「退職理由」の答え方について解説していきます。


ポイント①ポジティブな内容にする 

人間関係上の不平不満、体調不良、給料や待遇面での悩みなど、ネガティブなことが退職の理由ならば、そのまま正直に伝えないようにしましょう。入職したとしても再び同じ理由で離職しかねないと判断されてしまうからです。

例えば、人間関係が理由で退職したとしたら、「異なる環境に身を置きコミュニケーションを図ることで自分を成長させたい」などポジティブな内容に変換しましょう。

今、看護師は人手不足が問題になっています。そのため、長く働ける人かどうかという点も合否を決める要因になるということを忘れないようにしてください。


ポイント②志望動機に関連付ける 

現在および前職のときの志望動機、あるいは転職活動で回答している志望動機と結び付けて回答するとよいです。

例えば、前職が救命救急科で勤務していたとします。「もともと救命救急科を志望していたため、前職では非常に学びの多い日々を送っておりました。しかし、病院の都合でその科がなくなってしまいました。

そのため、自分自身のキャリアを考えたうえで、救命救急科が充実している貴院を応募いたしました」という回答をすれば、もともとの志望動機を絡められ、向上心の高い人と認識してもらえるでしょう。このように、志望動機と絡めるという工夫をするのも名案です。


ポイント③うそをつかない 

合格したいあまり、つい自分をよく見せようとうそをついたり、事実よりも過剰に表現したくなる場合もあるかもしれません。しかし、面接はそれで突破できたとしても、入職後にうそがばれると逆に居づらい気持ちになってしまうなど苦しい環境を生んでしまうことにもなりかねません。ポジティブに言い換えるときにも、うそはつかないようにしましょう。



退職理由の回答例

それでは、退職理由として考えられる項目ごとにどのように回答したらよいのか、例文を提示していきます。



①結婚・出産

例文 「結婚と同時に夫の転勤が決まりまして、以前勤務しておりました病院を退職しました。こちらに引っ越して来まして、新たに仕事をしたいと思い、ご応募いたしました。」

結婚や出産などはやむを得ない事情なので、正直に話しても問題はないでしょう。



②スキルアップ・キャリアアップ

例文 「私はさまざまな科を経験した方がよいという考えから、総合病院に勤務しておりました。しかし、もともと高齢者医療に興味があり、もっと高齢の患者さまと向き合った看護に従事したいと考えております。そのため、高齢者看護に力を入れている御院に応募いたしました。」

自身のキャリアアップを理由にするのは向上心の表れですから、非常に効果的です。



③待遇や長時間労働などについての不満

例文 「前職では外科病棟で勤務しておりましたが、一日の勤務時間が15時間を超過している日が続くこともありました。仕事自体には大変やりがいを感じていたものの、そのような状況が続き、仕事と家庭の両立はもちろん、仕事にもミスが発生しかねないと考えました。この課題を解決すべく勤務体制の変更を相談しましたが、なかなか受け入れていただけませんでした。丁寧な看護を行いたいことと、私自身仕事と家庭の両立も図りたいことから退職いたしました。長く看護師を続けていきたいという思いから、今回御院をご応募いたしました。」

仕事にやりがいを持っていたのにもかかわらず、仕事に支障をきたすような勤務体制であった場合には理由として認められるでしょう。



④病気・体調不良

例文 「〇〇を発症し、通院治療が必要でした。以前の病院に対し勤務形態を変更し勤務を続けることができないか打診したものの、難しいとのことで退職いたしました。現在は完治しましたので、自分自身が病気で苦しんだ経験を生かしながら患者さんを支えたいと思い、看護師として復職する決心をし、今回ご応募いたしました。」

病気や体調不良をきっかけに自分自身のキャリアを見直したという姿勢を伝えるようにしましょう。



⑤人間関係

例文 「前の職場では人手不足から、看護師同士のコミュニケーションが不足しておりました。やはり、患者さんによい看護を提供していくためには、チームワークが欠かせないと思います。私はチーム体制の充実した環境で仕事をしたいと考え、退職することにしました。」

「人間関係の希薄さ」を不満として述べるのではなく、「チームワークの整った環境で働きたい」という未来志向に転換しているので好感が持たれる回答といえるでしょう。 



【看護師転職者向け】面接を成功させる退職理由の伝え方

今回は看護師の転職活動で面接を確実に成功させるために、「退職理由」の伝え方のコツをお伝えしてきました。 人によって退職理由はさまざまですが、ネガティブな理由をうまくポジティブな理由へと転換させるようにしましょう。また、面接試験の中でも、「退職理由」の内容は答える方の人柄が表れます。そのような意識を持って面接に臨むようにしてください。



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