公開日: 2020.03.04 年金

確定拠出年金を運用する際のポイントって?

執筆者 : 高畑智子

以前問題となった「老後2000万円問題」。みなさん、覚えていらっしゃるでしょうか?
 
公的年金だけでは、老後資金が2000万円不足するとして金融審議会が「高齢社会における資産形成・管理」の報告書を提出しました。この試算の前提は、主に年金収入に頼る高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上・妻60歳以上)が30年間生きると仮定して、「月5万円」「30年で2000万円」不足するというものです。
 
ちなみに、標準生命表によると65歳の男性の平均余命は19.53歳、60歳の女性は28.72歳ですので、この30年間生きると仮定すること自体が前提条件として考える必要があると思います。
 
しかし、この2000万円という金額は、広く一般の人の心に刻まれることとなりました。
 
老後資金は2000万円足りないから自分で準備しなくてはいけない、と思った人は多いと思います。足りない金額は2000万円ではないかもしれないけれど、将来の年金不足に備えなくては、と思った人も多いのではないでしょうか。
 
そこで、自助努力で老後資金を準備できるように作られた制度があります。それが確定拠出年金制度です。
 
 
高畑智子

執筆者:

執筆者:高畑智子(たかばたけ ともこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者

高畑智子

執筆者:

執筆者:高畑智子(たかばたけ ともこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者

確定拠出年金

企業に勤めている方で、企業が確定拠出年金制度を導入している場合は、企業型確定拠出年金を利用できます。企業型の場合は、最大月額5万5000円まで拠出できます。
 
自営業または勤務する企業が確定拠出年金制度を導入していない場合は、個人型確定拠出年金を利用できます。この個人型確定拠出年金は月額最大6万8000円まで拠出できます。
 
企業型も個人型も利用する際には、お金を拠出する時、運用している時、年金として受け取る時において、それぞれの段階で税制優遇が受けられます。拠出する時は、所得控除が受けられます。運用時には売却益および利息に対する税金は非課税です。年金として受け取る時は、年金等控除額の対象となります。
 
これらの税制優遇が準備されているため、もし老後資金を準備したいという方は、この制度を利用することも検討されてみてはいかがでしょう。

確定拠出年金の運用

確定拠出年金は、先に記載したように、拠出する時点で所得控除の対象ですが、できれば運用益も得たいところだと思います。
 
では、どのような商品を選んで運用をすれば良いのか。確定拠出年金の商品ラインアップは、その取扱金融機関によって違いますが、大きく分けて3つに分類されます。
 
リスクの低い商品(利率保証型の年金)と、リスクが中程度の投資信託(国内の公社債など)、リスクが大きい投資信託(外国債券や国内外の株式等)です。運用を任せたい人には、その人の年齢に合ったターゲットイヤー商品などもあります。リスクをどれだけとれるかは、その人の投資スタンスにより選択が変わってきます。
 
自分で運用をされたい方は、スイッチングを活用してうまく運用すると良いでしょう。
 
例えば、安いところで買っていた外国株や日本株が上がってきたところで、これらの株式に投資をしている投資信託のポートフォリオを定期預金にスイッチングすることにより利益を確定し、キャッシュポジションを高めることができます(株の売買をしている人が、利益を確定して現金にすることと同じことです)。
 
逆に、外国株や日本株が下がっていて、これからこれらの株が上がっていくと予想する場合は、利率保証型の年金で保有していたキャッシュポジションの一部を、株式投資信託のポートフォリオへスイッチングすることにより、株の値上がり益を目指すことも視野に入ります。
 
このように、確定拠出年金の運用においても機動的にスイッチングを行うことにより、マーケット環境に応じたポートフォリオの見直しも夢ではありません。
 
投資に自信がない方は、プロに運用を任せるターゲットイヤー型やバランス型を選択されるのも1つの投資方法だと思います。ただし、選んだものをそのまま放置せず、随時、投資成績等を確認することにより、将来に備えていただきたいと思います。確定拠出年金制度を使って賢く老後に備えましょう。
 
執筆者:高畑智子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者

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